メキシコペソ下落。その要因と今後の見通しとは?
10月に入り、現在メキシコペソは下落し続けている。ホンジュラスから米国への移住を目指す集団が、メキシコ国内を北上している。メキシコ政府は集団を強制送還する構えを見せる一方、トランプ政権はメキシコ国境に軍を派遣する方針を維持している。それに対する次期政権のオブラドール氏のトランプ大統領に対する批判から両国の関係悪化への懸念が生まれ、ペソ売りにつながった。



要因1:ホンジュラス移民問題
2018年10月中旬より、ホンジュラス移民が、中米ホンジュラスからアメリカを目指して北上している7000人の団体が北中米を騒がせている。中米ホンジュラスから米国への移住を目指す約7000人のグループが、13日からアメリカ合衆国への移動を始めた。その団体の一部は既にホンジュラス国境を越え、隣国のグアテマラに上陸、そして北上を続けている。
これに対し、米国大統領のトランプ氏はTwitterで「メキシコに対し、この猛攻を止めるよう最も強い言葉で求めなければならない。できないのであれば米軍を動員してわが国南部の国境を封鎖する」
と、軍の出動を示唆していたが、26日に軍の出動を発表し、複数の米メディアによると、投入される米部隊は800~千人規模と想定されている。
ホンジュラス移民について詳しい記事は以下のこちらから↓
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要因2:トランプ氏との関係悪化の懸念
今回のホンジュラス移民に対して、トランプ大統領はメキシコに対し処置するよう要請し、国境付近に軍を出動させることを発表した。部隊は800~千人規模と想定されており、後方支援がメインの部隊だという。
現在メキシコは移民に対しメキシコ国内での就労などの支援を行うと発表しているが、トランプ大統領はピニャニエト大統領の支援をより要求したのに対し、次期政権のオブラドール氏がトランプ大統領を批判した。
この2人による関係悪化は両国の関係につながるため、多くの懸念がなされており、それが今回の下落の一端を担っているという見方がされている。
今後の見通し
長期的な視点ではこれからメキシコペソが上昇するとみられている。
その原因は、
- メキシコは、アメリカとの強い関係、人口動態、豊富な資源から、2050年に世界有数の経済大国になると予想されている
- 高金利通貨の国によくある、失業率、インフレ率、債務残高といった点に問題がなく、低リスク
- 短期的には、NAFTA再交渉で二国間合意の締結、オブラドール新大統領の対米友好策があり、チャート的にもかなり底堅い展開が予想される
- 中長期的には、アメリカの成長に伴って成長することが予想され、上昇すると考えられる
となっており、メキシコペソの見通しは、短期的には底堅く、中長期的にも一時下落することはあってもかなり安定した見通しとなっている。
短期視点では、
一方、グアテマラのモラレス大統領は20日、首都グアテマラ市でホンジュラスのエルナンデス大統領と会談した。両氏によると、移民集団のうち約2500人が引き返しているという。モラレス氏は「我々は平和で安全な帰国を実現し、このような事態が再び起きないように努めている」と強調した。
引用:msnニュース
と報道され、トランプ大統領がメキシコ側に感謝を表明した模様。一発触発という最悪の結果は防ぐことが出来たのがいい結果につながるのではアニカとみられている。
ペソへの影響も収まりそうですので週明けのペソの買い戻しを期待したい。
メキシコの新型コロナウイルスの最新情報を掲載しております。2021年1月2日現在、感染者は1,443,544人を超え、国内全土で感染が拡大しております。
▼メキシコでも再度感染拡大…。▼
今週の移行でついにメキシコシティとメキシコ州、グアナファト州が赤信号に。。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
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