こんな世界遺産アリ⁈メキシコの世界遺産を完全解説~最終回~

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年内最初の記事は世界遺産シリーズ第3弾
『北部・変わった遺産編』です!

最後には全34遺産の復習もしますよ。
それでは早速、遺産の世界へ!

 

まずは北部から!

エル・ビスカイノ鯨保護区(1993年登録・自然遺産)

メキシコ北部、バハ・カリフォルニア半島の真ん中に位置するこの遺産。
温暖なセバスティアン・ビスカイノ湾にある二つの潟が、鯨を始めとした海洋生物の繁殖地として知られています。

特に鯨の一種、コククジラは世界中に生息する全個体の約1/2が、ここの出身だと言われています。
その他にもアシカやアザラシ、絶滅危惧種とされている4種のウミガメの生息地でもあります。
陸地の部分は砂漠地帯で、最高気温は45℃くらいまで上がるんだとか。

海洋生物の生息する海域を守るため、認可を得たガイドのみがエコツーリズムやホエールウオッチングツアーを行っています。

コククジラの背中にある白い斑模様は、フジツボなどの寄生生物なんだそう。

photo by Sam Beebe

エル・ピナカーテとグラン・デシエルト・デ・アルタル生物圏保存地区
(2013年登録・自然遺産)

メキシコとアメリカの国境付近にあるこの遺産は、
『ピナカーテ楯状火山』『グラン・アルタル砂漠』で構成されています。

ピナカーテ火山では溶岩が流れた跡が見られ、砂漠の道がそれを縫うように伸びています。

photo by Robert Shea

グラン・アルタル砂漠には、高さ200mに達することもある砂丘が点在。
風などの影響で刻一刻と変化していく様が見られます。
これに加え、火山活動によって出来た円状のクレーターが、なんと10も残されています。

一つ一つが巨大なクレーターが並ぶ、広大な大地の風景。

photo by Presidencia de la República Mexicana

エル・タヒンの古代遺跡 (1992年登録・文化遺産)

『エル・タヒンの古代遺跡』はメキシコ湾岸、ベラクルス州にある9~13世紀に栄えた都市遺跡。
タヒンとは、この地に古くから住むトトナカ族の言葉で、稲妻を意味しています。
その為か、神官の住居とされる建物には、雷のシンボルが彫られているそうな。

最も目を引くのは、一段毎に四角い小窓のようなものを持つ「壁がんのピラミッド」
その小窓の数が365個ある事からカレンダーとして機能していたのではないかと言われています。

photo by Sylvia

 

カリフォルニア湾の島々と自然保護区群 (2005年登録・自然遺産)

バハ・カリフォルニア半島、『エル・ビスカイノ』から少し南へ下った場所に位置するこの遺産。

かつては陸続きだった大陸島と、火山活動で出来た海洋島が合わせて224もある海域と、日本の本州がすっぽり入ってしまうほどの広さを誇るソノラ砂漠がある内陸部とで構成されています。

海洋生物の多様性はメキシコ随一。
約900種類の魚類や世界中の海で生息する哺乳類の約4割がこの海域で暮らしています。

アシカやアザラシの暮らす海岸地域。

またソノラ砂漠には、世界最大のサボテンとも言われるオオハシラサボテンが林立していて、『ザ・メキシコ』な風景が楽しめるのもこの遺産ならでは。
2007年、2010年に登録範囲が変更され、保護区域が年々拡大しています。

サボテンと砂漠。
誰もが思い浮かべる「ザ・メキシコ」な風景が広がっています。

photo by Alan Harper

 

サンフランシスコ山地の洞窟壁画 (1993年登録・文化遺産)

バハ・カリフォルニア半島の『エル・ビスカイノ鯨保護区』の近くにあるこの遺産。
どうしても洞窟壁画には劣化がツキモノですが、無人地帯である事や乾燥した砂漠気候である事が幸いし、現在でも比較的良好な状態で保存されています。

紀元前1100年頃から紀元後1300年にかけて制作され、様々な種類の動物や武器を持った人間、呪術的要素などが鮮やかな色調で残されています。
メキシコ北部~アメリカ南部にかけての地域で生活していた先住民が残した壁画だといわれており、彼らが高度な文化を有していたことが窺える遺産です。

その一方で、2m近い人間の絵が洞窟に残されていることから、現地では数人の巨人がこの壁画を描いたのではないか、という伝説も語り継がれているんだとか…。

洞窟の一つ『La Pintada』(描かれた壁)。
動物や人間の姿がはっきりと残されています。

photo by Andrea Schieber

 

パキメの遺跡 (1998年登録・文化遺産)

メキシコ北部、チワワ州の砂漠地帯にあるパキメ族の遺跡。
13~15世紀中頃までトルコ石や塩の貿易基地として栄えた街で、最盛期には1万人が居住していました。
そんな都市も、15世紀半ばに戦争によって衰退したとされています。

建物にはアステカ神話の神、ケツァルコアトルの図像が見られます。
その一方で、アメリカ南部の先住民集落で見られる日干しレンガで建てられた住居が残っていることから、先住民同士の文化交流があったことが窺えます。

photo by Suzieh Nieto

 

これも世界遺産!? 変わった遺産編

カミノ・レアル・デ・ティエラ・アデントローメキシコ内陸部の王の道
(2010年登録・文化遺産)

この遺産はアメリカ、テキサス州からメキシコシティまでを繋ぐ、1,400kmに及ぶ『道の遺産』。

世界遺産の中でも『道の遺産』は中々珍しく、世界の他地域ではスペインの『サンティアゴ・デ・コンポステーラ』やアジア諸国の『シルクロード』等が登録されています。

『カミノ・レアル・デ・ティエラ・アデントロ』は55の遺跡と5つの世界遺産都市(サカテカス、グアナファト、サン・ミゲル・デ・アジェンデ、ケレタロ、メキシコシティ)で構成されています。

この道の本当の始点は、アメリカ・ニューメキシコ州。
道が出来た当時は、米墨に近接するアメリカの州もメキシコ領だったんです。
戦争の結果、多くの領地がアメリカの手に渡ってしまいました…。

16~19世紀にはグアナファトなどの銀山で産出された銀や、ヨーロッパから輸入された水銀の輸送路として使用されていたため、『銀の道』とも呼ばれる事も。

 

リュウゼツランの景観とテキーラ村の古式産業施設群
(2006年登録・文化遺産)

この遺産はグアダラハラ近郊、その名も『テキーラ村』にあります。
その名の通り、メキシコ1有名なお酒『テキーラ』の醸造施設が世界遺産に登録されています。
18世紀に建てられた、日干しレンガにバロック調の装飾を施した施設の中には、現在も稼働中のものも。

テキーラの生産は16世紀に開始され、19世紀以降に生産量が増加。
テキーラの原材料のリュウゼツラン(メキシコではアガベと呼ばれる)は酒造りだけでなく、古くから繊維として使用され先住民の文化形成を支えてきました。

この村の近郊にある、2~9世紀に栄えたテウチトラン文化の遺跡なども世界遺産です。
グアダラハラから出発している訪問・観光ツアーもあるので、ぜひ参加してみて。

鋭い葉を持つリュウゼツラン。
ズラリと並ぶ圧巻の風景はメキシコならでは。

photo by Thomassin Mickaël

 

メヒサボ
メヒナビ豆知識! テキーラの作り方

①アガベの葉の部分を切り落とし、芯の部分だけにする
(芯の部分は見た目がパイナップルに似ているので、ピーニャと呼ばれる)

女の子の横にズラリと並んでいるのがピーニャ。
姿かたちがパイナップルに似ています。

②芯の部分を、藁で起こした火で焼いた石で蒸し焼きにする。

③茶色くなり、蜜が出てきた芯の部分を、石臼のようなものですり潰す。
(蜜の部分は『アガベの蜂蜜(Miel de Agave)』として販売されている事も)

大昔は馬を使って臼を引き、アガベをすり潰していたんだそう。

④すり潰したものと水を大きなタンクに入れ、発酵させる。

⑤3~7日経ったタンクの中身を2~3回蒸留する

⑥半年~10年ほど寝かせて完成!

テキーラの他にメスカルと呼ばれる蒸留酒がありますが、これはほぼ同一のもの。
原料となるアガベの産地や含有量、製造方法に関して基準が定められていて、これに則って作られたメスカルだけがテキーラと名乗ることが出来ます。

1994年には非営利団体テキーラ規制委員会が発足し、その管理はより厳しくなっているそう。
「本物の」テキーラを購入する際には、メキシコの公式規格NOMと、テキーラ規制委員会CRTのイニシャルが入ったものを選びましょう。

 

さて、話は逸れましたが…世界遺産の復習です!

話は大幅にずれましたが、ここでメキシコにある世界遺産全34件を復習しましょう!

まだまだ序の口!? 前半戦

1. ウシュマルの古代都市 (南部編)

2. エル・タヒンの古代都市 (北部編)
3. エル・ビスカイノ鯨保護区 (北部編)
4. エル・ピナカーデとグラン・デシエルト・デ・アルタル (北部編)

5. ヤグルとミトラの先史洞窟 (南部編)
6. オアハカの歴史地区とモンテ・アルバン (南部編)

7. オオカバマダラ蝶生物圏保存地域 (中部編)

8. カミノ・レアル・デ・ティエラ・デントロ (変わった遺産編)
9. カリフォルニア湾の島々と自然保護区群 (北部編)

10. カラクルムの古代マヤ都市と保護熱帯雨林群 (南部編)

11. グアダラハラの救貧施設 (中部編)
12. グアナファトの歴史地区 (中部編)
13. ケレタロの歴史地区 (中部編)
(14. ケレタロ州シエラ・ゴルダのフランシスコ会ミッション)

15. サンフランシスコ山地の洞窟壁画 (北部編)

16. サン・ミゲル・デ・アジェンデとアトトニルコ (中部編)
17. サカテカスの歴史地区 (中部編)

残り半分! 後半戦

18. シアン・カーン自然保護区 (南部編)
19. チチェン・イツァの古代都市 (南部編)

20. ソチカルコの古代都市 (中部編)
21. テオティワカンの古代遺跡 (中部編)

22. トラコタルパンの歴史地区 (南部編)

23. パキメの遺跡 (北部編)

24. パドレ・テンブレケ水利施設の水道橋 (中部編)

25. パレンケの古代遺跡 (南部編)

26. プエブラの歴史地区 (中部編)
27. ポポカテペトル山麓の修道院群 (中部編)

28. メキシコ国立自治大学(UNAM)のキャンパス (中部編)
29. メキシコシティの歴史地区とソチミルコ (中部編)

30. モレリアの歴史地区 (中部編)

31. リュウゼツランの景観とテキーラ村 (変わった遺産編)

32. ルイス・バラガン邸と仕事場 (中部編)

33. 要塞都市カンペチェ (南部編)

34. レビジャヒヘド諸島

メキシコ本土(バハ・カリフォルニア半島)からフェリーで30時間(!)もの距離にある離島群、レビジャヒヘド諸島。
2016年に登録された新しい遺産で、『メキシコのガラパゴス』とも呼ばれています。

周辺の海域にはマンタや様々な種類のサメが生息していて、世界中のダイバーからの人気を集めています。
特にマンタは世界最大規模の個体を見る事もできるそう!

太平洋に浮かぶ4つの島からなる、レビジャヒヘド諸島。

photo by doreen ODonovan

 

最後に…

怒涛の世界遺産大復習、皆さんお疲れ様でした!

今までに、メキシコ南部と中部の世界遺産をまとめてあります。

メキシコ南部はオアハカやユカタン半島が中心。

【世界遺産ツアー】メキシコの世界遺産を全て徹底紹介!~南部編~

2018.12.18

メキシコ中部はメキシコシティやグアナファトの街並みなど、観光でよく行く場所をまとめてあります。

あなたはどれだけ知ってる?メキシコの世界遺産を完全解説!~中部編~

2018.12.27

ぜひご覧ください!

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