メキシコで歯医者の行き方は?
海外で体に異変が起きたら不安になりますよね。「どこの病院がいいの?」「治療費は?」「海外保険は対象になる?」そのような質問が出てくることかと思います。
今回は、私がメキシコに来て2週間も経たないうちに親知らずを抜歯した経験談をお話しします。
皆さんのメキシコ生活が快適で安心できるものになりますように。
メキシコに来て突然の奥歯の痛み!なぜ?
メキシコシティは高地にあるため(標高2250メートル!)、気圧の変化で歯の向きが変わってしまうことがあるのだそうです。
「気圧の低下で、歯痛も起こりやすくなります。歯の内部には神経が入っている「歯髄腔(しずいくう)」という空洞があり、そこは普段、平地の圧力と等しくなっています。
ところが短時間に外気圧が下がると、その変化に対応できず、歯髄腔内の圧力が上がり歯痛を引き起こします。」
(鹿児島県歯科医師会HPより引用 http://www.8020kda.jp/webpat/newsview.php?mode=d&aid=866&cid=7)
私の場合はメキシコに来てから1週間も経たないうちに突然左上の親知らず(muela)に痛みを感じました。
ネットで調べてもどこがいいのか分からない… 値段も載っていない…
お分かりの通り、日本語だとメキシコシティの歯医者の情報は出て来ません。
私は「las dentistas en la ciudad de méxico(メキシコシティの歯医者)」と検索しました。
情報は出て来ますが、値段も載っていないし、土地勘もないのでどこの病院が良いのかさっぱり分かりませんでした。
幸い、私のホームステイ先のオーナー(以下オーナーとする)の友人で、メキシコシティに長く住んでいる方がいたので、歯医者を紹介してもらいました。私が掛かったのは、メキシコシティ内、ローマ通りの近くにある「CLINICA EDUCADENT(クリニカ エデュカデント)」。
メキシコの歯医者の値段は? 海外保険は対象?
私の場合は、
- 診察費500ペソ(=約3000円 日本時間 2018/08/18 22:36現在)。
- 治療費は、1300ペソ(=約7600円)。
- 治療後の経過確認はタダ。
治療費は元々1800ペソ(=約10600円)だったのですが、知り合いの紹介ということで値引きしてもらえました。
海外保険は、私の場合、6ヶ月以内の留学であったために歯科は保険対象外でした。
悔しい…。
ちなみにメキシコの歯科は、日本ほどでないですが他国に比べて安いです。
「メキシコでは歯科医の教育費には国の補助金が降りており、歯科医は卒業後、一年間無償のサービスを提供することで、国への『借金』を返す。」(アメリカ人がメキシコの歯医者に行く理由–広がる「メディカル・ツーリズム」2015/05/24 http://www.atashimo.com/entry/dentistmexico)
そしてその様な事情もあってか、メキシコの歯科は他国より進んでいるのだそう。
様々な国から歯科医師がメキシコに学びにくるそうです。
そして日本では何度も通わなくてはいけないような治療内容も、メキシコでは1回で済ませるので患者の長期的、金銭的負担が少ないです。(良いのか悪いのか分からないですが)
メキシコでの歯医者の予約の方法
私の場合は、オーナーが病院に予約の電話を入れてくれました。大体が予約制なので、電話してアポイントを取ってから掛かりましょう。
オーナーが診察の際や治療後の説明も通訳をしてくれたおかげで、とてもスムーズに治療ができました。
予約の電話では、「歯の痛みを抑えるためにイブプロフェン(Ibuprofeno)を飲むよう」電話越しに伝えられました。
これは日本のエスエス製薬株式会社が販売しているイブプロフェン200g配合剤イブA錠EXなどのような、イブプロフェンが含まれる薬のことです。
海外で薬を買うと高いこともしばしばあるかと思うので、日本から持って来ることをお勧めします。
実際に歯医者で診察を受けてきました!
診察の日はオーナーが付いてきてくれました。
病院のあるCampecheという地区は凄く綺麗でお洒落だったので安心しました。
ここが病院のあるビル。
このビルの4階が「CLINICA EDUCADENT」。
エレベーターに乗り4階に着くと、頑丈な入り口。インターホンを押します。ガチャっと開錠され中に入ります。医師に案内され中に座る。
「いつから痛いのか?」「どこが痛いのか?」など質問され回答。歯の中をチェック。レントゲン(=radiografía)も撮影しました(電話で連絡した際に、行うことを伝えられていた)。
この2日後に親知らずを抜く予約をしました。
治療のために様々な質問をされました。年齢、身長、体重、家族の病歴など。
次に治療後の説明を受けました。少なくとも24時間安静にしなくてはいけないらしいです。脂や肉、辛いもの、コーヒー、清涼飲料水、調味料、種のあるものなどを食べないよう指示されました。
行ってはいけないこと(重いものを持つ、屈む、紫外線を浴びる)も指示がありました。そのため、治療するまでに食料や飲み物、薬、頬を冷やす保冷剤など、すべての準備をする必要があります。
歯医者で服用された薬
私が服用した薬はこちら。
デキサメタゾン(=Dexametasona)5mg を1日2回、4日間
イブプロフェン(=Ibuprofeno)600mgを1日2回、5日間。
術後には上記に加え
医師から指示のあった抗生物質(Amoxicilina)を購入しその日から1日2回服用しました。こちらは178ペソ(=約1050円)。
私には用がなかったですが、傷みがひどい時には、ケトロラク(=Ketorolaco)30mgを1日2回を服用するよう言われました。
これは家の近くの薬局(farmacia)で買いました。デキサメタゾンと歯に優しい歯磨きを購入し、150ペソ(=約900円)くらい。
イブプロフェンは日本から持ってきたイブA錠を飲みました。
海外の薬は効き目が強いとオーナーが言っていたので、食後に取るよう心がけました。私の場合は、身体に異常は無かったです。
治療は?!?!
そしていざ治療の日。初めて病院に掛かってから2日後です。
治療の同意書にサインをし、いざ治療開始。この日は私一人で病院に掛かりました。
医師は日本語の翻訳機能を携帯に入れておいてくれて、痛かったら左手を挙げること、麻酔後まだ感覚があるかどうかの確認や、顔にシーツを掛けることなど、私が理解できないところは全て携帯を使って確認したり、教えてくれました。
なんでこんなに優しいんだ。
治療法は日本と同じらしく、へーベルという歯科器具を使ってグリグリ抉り出す。私は初めての親知らず抜歯だったので、不安でした。
…痛い。
というか音が怖いしグリグリしているのを感じました。だけど、食事をする度に痛んだあの不快感を思い出せば我慢できました。
約10分経って治療終了。ガーゼで5分ほど止血しました。
「歯が抜けたことだし、スペイン語も話せるようになるね!」なんて医師に冗談を言われ、麻痺した口で「はい」と返事しました(笑)
「腫れが酷くなったらすぐに病院に連絡してね」と言われ、翌週に再度診察に行きました。アフターケアもばっちり。
この日、消毒された歯を受け取りました。
「メキシコでは歯を枕の下に入れるのが伝統なんだよ」と教えてくれました。
「メキシコ生活を楽しくて成功するものにしてね。君と会えて良かったよ」医師はそう言ってハグをし、私を送り出してくれました。私の場合は麻酔が切れた後も痛みや腫れは無く、治療の翌日に日本から持ってきたラーメンをガッツリ食べられました。(ただし挟まる。)
まとめ
いかがでしたか?一経験談ではありますが、このような流れで私はメキシコで親知らずの抜歯をしました。
ただ歯科用語を知らないと一々話が中断するので「muelas(親知らず)」「caries dental(虫歯)」「sarro(垢)」「anestesia(麻酔)」などの単語は知っておいた方が安心できると思います。
治療の質も、病院を選べば安心できると思うので、お知り合いのメキシコシティ在住の方に聞いてみてくださいね。
ぜひ参考にしてください。
Clínica EDUCADENT
- 住所:Campeche 280-403, Hipódromo Condesa, 06170 Ciudad de México, CDMX, México
- 電話:+52 55 5264 8821
- 営業時間:9:00~20:00
- 定休日:日曜日