¡Hola! スペイン語YouTuberのノブシート(@spanish_nobu)です!
メキシコ南部オアハカにあるスペイン語語学学校で働きながら日本一のスペイン語YouTuberとして活動しています(チャンネルはコチラ)
リスニング教材の音声は聴き取れるのに、ネイティブとの会話になると途端に理解できなくなるという方は少なくありません。原因は「ネイティブのスペイン語が早いからだ」ともいわれますね。
では、どうやって対策をすればよいのでしょうか。
かくいう僕も5年近く、スペイン語のリスニングに苦労してきました。今思えば、無駄な勉強もたくさんしてきました。
ですがあるとき「この勉強法を続けていれば、確実に上達する…」というリスニング強化における自分なりの最適解を見つけることができました。
この記事では、どうすればスペイン語のリスニング能力は向上するのかというテーマについて綴っていきます。
・リスニング力に自信をつけたい
・ネイティブの会話を聴き取りたい
・リスニング力UPに効果的な学習法を知りたい
「リスニング力」の正体
リスニングが苦手→単語を勉強しないと!
「リスニングが苦手→単語を勉強しないと!」
もしあなたがこう結論づけているとしたら僕は「ちょっとまって」と言いたい。なぜなら、単語量を増やしたところでリスニングの問題が解決するとは限らないからです。
そう、単語は大切です。でもまず「リスニング力」とは何なのかを理解するのが先です。
「リスニング力」という言葉はおおざっぱな表現でわかりにくいですね。一度、【聞き取る】という作業を分解してみましょう(分け方には個人差あり)
①聴いても理解できない。スクリプトを見ても理解できない
②聴いても理解できないがスクリプトを見れば理解できる
③わからない単語はいくつかあるが聴いたら大意をつかめる。
④聴いたら瞬時に意味を理解できる
何よりもまず、自分が今どの位置にいるかを知ることが大切です。
①の段階の人は単語だけではなく文法も基礎から学んだ方が良いかもしれないし、②の段階の人は単語力ではなく繋がって聞こえる音やチャンク(単語のかたまり)を理解した方が良いかもしれない。
「リスニングが苦手→単語を勉強しないと!」という発想は決して間違いではありませんが、少しばかり安直だということです。
また、注目して頂きたいのが①と②の項目にある「スクリプト」
演劇・映画・放送の台本。
(「スクリプト」とは。コトバンクより)
外国語学習に関する文脈で使われるとき、スクリプトは音声教材などの台本のことを指します。
声を大にして言いたいのは、リスニングの練習をするならスクリプトが付きの教材を選べ!ということです。入門〜中級者の方は特に必要です。
なぜスクリプトが重要なのか、次項で解説します。
リスニング強化にオススメの学習法
🙋「最初は全然聞き取れなかったのに。すごく上達したよね」
っていわれたけど海外にいるから上達したわけではないと言い切れる
特にリスニングは意識的に訓練した。
聞こえる音と「理解」してる音のギャップを少しずつ埋めていく
単語を知らなければ調べる
地味な練習を毎日続けたから今がある
— ノブシート@スペ語YouTuber🇲🇽▶︎ (@spanish_nobu) 16 de diciembre de 2018
メキシコに1年以上住んでいると「そりゃーそれだけ長いこと住んでいれば聞けるようになるよね」と言われたりします。
お気持ちはわかります。ですが、リスニングの強化法は日本にいるときに確立させていました。
「これを続けていればきっと上達する…でも時間は必要」そう思ったので日本の仕事を辞めて、自分の時間が持ちやすいメキシコの現地企業に転職しました(もちろん他の要因もありますが)
当時の僕はDELE(スペインの機関が主催するスペイン語の国際的なテスト)のレベルでいうとB1〜B2の間を漂っていました。中級〜中上級レベルということですね。
個人差はありますが、スペイン語を始めたばかりの人が中級レベルに到達するよりも中級者が上級者になる方が大変です。少なくとも時間はかかりますよね。
中級レベルをふらふらしているときに、これを続けていれば上級者にレベルアップできるよって「魔法の杖」を見つけたら食いつくじゃないですか?笑
前置きが長くなりましたが、今からその学習法をシェアします。もちろん入門〜初級者の方が学習に取り入れたら、より早く中級者のリスニングレベルに到達するはずです。
ではまず教材の選び方から説明します。
①スクリプトが手に入ること(※必須)
②自分が理解可能な教材であること
③エピソードが豊富で更新され続けていること
④*音声(動画)の長さが3~5分以内であること
⑤教材に関する問題が用意されていること
スクリプトが手に入ること(※必須)
スクリプトが手に入る教材を選ぶことを強く、強くオススメします。
リスニングの練習とは、流れてきた音と理解している音のギャップを埋める作業だと捉えています。
たとえば、以下の文章を見たときに「エル エンフェルモ セ エンクエントラ メホール オイ」と頭の中で音をイメージしたとしましょう(※わかりやすさ重視でカタカナで書いています)
しかし、実際にあなたが聞き取った音は「エレンフェルモ セエンクエントラ メホーロイ」かもしれません。
…微妙に音が違うのがお分かりでしょうか?
「el enfermo=エレンフェルモ」のように子音の語尾と母音の語頭がくっついて聴こえるかもしれません。
脳内でイメージした「el enfermo=エル エンフェルモ」という音とズレが生じるわけです。
ごくごく小さなズレです。このように説明すれば「そんなことか」と思うかもしれませんね。
ですが、ことリスニングになると話は変わります。
そう思った瞬間、思考が停止。でも会話は進み続ける…気付いたら意味がわからなくなってしまう。
定冠詞「el」と名詞「enfermo」の音の連結を理解できるか否かで、その後の音声まで聞き取れなくなってしまう恐れがあるということです。
と、思われた方はぜひディクテーションをしてみてください。
読み上げられた外国語の文章や単語を書き取ること。また、それによる試験。
(「ディクテーション」とは。コトバンクより)
ご自身が「簡単だ」と感じる1分くらいの動画をディクテーションしてみましょう。
決めつけで申し訳ございませんが…
ところどころ聞き取れませんでしたよね?
そう、知っている単語ですら100%は聞き取れないのです。この現実を知ることは辛いです。目を背けたいですよね。
でもそれがあなたの実力なんです。認めて、学習に戻りましょう。
自分が理解可能な教材であること
「リスニング力UPのためにはスペイン語の映画やドラマを見ると良いよ!」
そうアドバイスされたことはありませんか?僕はネイティブ講師から何度も勧められました。
それを聞く度に「なんでやねん!」とちゃぶ台をひっくり返したい衝動に駆られます。
反対を承知で申し上げます、、、映画やドラマが良い教材なわけねーだろ
わかりましたわかりました。一旦おちついてください(棒読み)
「趣味」と「学習」をごちゃ混ぜにしてしまうと話がややこしくなります。一旦、分けましょう。
まず、「趣味」としてドラマや映画を見ることについて。
…どうぞ心ゆくまで見てください(笑)
「趣味」を楽しみながらスペイン語が聞こえてきてラッキー、そう思っているのでしたら何の問題もございません。
次に「学習」としてドラマや映画を見ることについて。
ドラマなら30~60分、映画なら90~120分がおおよその視聴時間でしょうか。…「学習」としては効率が悪すぎなーい!!?
いいですか!!
1分間の音声すらところどころ聞き逃しているのに60分の音声を聞いてどうするんですか!!
しかも、ドラマや映画は上映時間中ずっと話しているわけではないですよね?
BGMだけ流れたり、沈黙が続くときもあります。
…その間にディクテーションした方がよくないですか?(笑)
たしかに。
ですが、もう一つドラマや映画を教材として勧めない理由があります。
それは映像とストーリーで理解した気になってしまうからです。
セリフが聞き取れなかった…(でも表情からして○○って意味かな)
話すのが速すぎてついていけない…(でも話の展開的に○○だろうな)
…って、意味なーーーーい!!!!(ちゃぶ台をひっくり返す)
たしかに実際の会話で非言語的コミュニケーションから意味を想像することは有効です。
でもそれはリスニング力向上とは関係ないの…(涙)
あなたが目指しているのはメンタリストですか?心理学者ですか?
違いますよね。
【音を聴き取る→理解する】純粋にこのスキルを磨いていきましょう。
おわりに
ついつい熱が入りすぎて長くなってしまいました…(猛省)
【良いリスニング教材の条件】の③~⑤は次回の記事で解説します。
③エピソードが豊富で更新され続けていること
④*音声(動画)の長さが3~5分以内であること
⑤教材に関する問題が用意されていること
次回は、リスニングのトレーニングにオススメの教材をシェア致します。
どうぞお楽しみに!
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スペイン語YouTuber ノブシート
おわり
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ネイティブのスペイン語が聴き取れない…