【コロナ最新情報】7月第2週の経済活動再開に向けて。メキシコシティはオレンジ色、グアナファト州は赤色

グアナファト大学でデモが発生。何が起きた?詳細を解説します

7月第1週のメキシコの活動再開は⁈

メキシコの新型コロナウイルスの最新情報を掲載しております。2020年7月6日現在、感染者は261,750人に上り、国内全土で感染が拡大しております。

一日におよそ10%ずつ感染者が増えていましたが、5月に入り増加率は5%程度、6月は3%程と増加率は低下していますが新規感染者は増え続けております。

▼7月第2週の経済活動再開の指針は?▼

遂に、メキシコシティやケレタロ州が赤信号からオレンジ信号に変わった一方、グアナファト州は再び赤色に。詳しくは、「メキシコのコロナウイルス感染者数と対策まとめ」の記事をご覧ください。

【新型コロナ】7月6日~7月12日はどうなる?メキシコシティとグアナファト州の対応のまとめ

こんにちは、りたです。

グアナファトで起きたある事件から始まった大規模なデモがいま、メキシコ中の関心の的となっています。今回は、そのデモについての記事です。

今回のデモの背景


メキシコ国内でも治安がよいと評判だったグアナファト。しかし近年、殺人事件の件数が増え始め治安の悪化が心配されています。

そんな中、州で1番といわれる大学・グアナファト大学の生徒の一人、アナ・ダニエラ・ベガ (Ana Daniela Vega)が街で遺体で発見されるという事件が起こりました。

これに対し同大学は無関心を貫き、大学のイメージのためにメディアに事件に言及する記事を削除させる、他殺ではなく自殺だった等書き換えさせていたことが発覚

過去にあった大学の建物内で自殺した生徒や、遺体で発見された交換留学生などの事件に対しても当時同じく無関心を貫いていたようです。

そんな生徒の安全を軽視した大学の態度に反対した学生達が、現地時間12月4日からデモを行っています。デモは一切の破壊行為を含まず、完全に平和的に行われています。

デモで学生たちが求めていること


NI UNA ABEJA MÁS (これ以上生徒を殺させない)」を声高に歌う生徒たちが要求するのは、生徒のみならずグアナファト市民全員の安全を守ることへの州・市レベルでの実行の約束。

州・市・大学の要人4人全員が揃って対話に応じ、学生達が掲げる請願書に書かれている内容全ての実行の約束、および全員が署名するまでデモは続く予定です。

署名と約束を要求されている要人達は、次の4人です。
  • グアナファト大学学長、ルイス・フェリペ・ゲレーロ・アグリピーノ (Luis Felipe Guerrero Agripino)
  • グアナファト市長、マリオ・アレハンドロ・ナバロ・サルデーニャ (Mario Alejandro Navarro Saldeña)
  • グアナファト州知事、ディエゴ・ロドリゲス・バジェホ (Diego Sinhué Rodríguez Vallejo)
  • グアナファト司法長官、カルロス・サマリパ・アギレ (Carlos Zamarripa Aguirre)

請願書の内容は、大まかにまとめると以下6つになります。

要求6か条

1. 生徒の殺人事件や性的暴行が起こった場合に、もみ消さずに公表すること

2. サマータイム適用時を除いて、犯罪のリスクが高まる早朝や夜遅くの外出を避けるための就業時間、授業時間の調整

3. 加害者に対して一切寛容的にならず、厳重に処罰すること

4. 効果的で十分な被害者への心理的サポート

5. 生徒や市民の安全を守るための具体的な対策への資金の投入

6. 生徒が多い地域、犯罪の多い地域や人気のない場所にあるキャンパス周辺に警察の設置をすること


これに、「今までの生徒の殺人事件、性的暴行被害に対して、無関心を通し見過ごしてきたことへの正式な謝罪」、「性差別・暴力ケアプログラムの指揮官の解雇 (無資格の従業員を雇って生徒のケアをさせていたため) 」などが後に追加されています。

大学の生徒団体から始まったこのデモは、生徒の両親、大学職員、他大学生や一般市民にまで広がり、レストランやホテル、屋台ではデモ参加者に無料で食べ物、飲み物、トイレ(メキシコでは公衆トイレが有料)、コンセントが提供されています。


生徒たちは自らが掲げるスローガン「SIN CUATRO NO HAY TRATO」(4人全員が揃わなければ契約は結ばない) にのっとり、4人全員が揃った場でないといかなる契約も結ばないと言う方針を明確に打ち出しています

デモが始まってから、グアナファト大学の学長と学生たちはSNSを通じてコミュニケーションをとっており、学長をはじめとした要人側が双方の対話の場を設けたことが2回ありましたが、どちらも要人4人が揃わず、話し合いは無しに。

解決のための集会開催

しかし現地時間12月7日午前10:00、デモ4日目にしてテアトロ・プリンシパルにて、初めて要人4人全員が揃った状態で集会が行われました

生徒たちはそこで州・大学レベルの安全対策を要求する請願書と、新しく発表した取り決めの要求内容を一通り読み上げた後に退場。

生徒側は、全員が出席するとわかった集会1日前の時点で、集会後12時間以内に4人側が請願書、契約書に実行の約束としてサインをしなければデモを続行すると表明しました。

集会後、請願書に解雇要求が明記されていた性差別・暴力ケアプログラム指揮官の他、セクハラの疑いがあった教授の辞職が発表されました。

また、過去にあったグアナファト大学が自殺としていた街での生徒の殺人事件が次々と明るみに出ています。

現地時間12月7日午後11:00過ぎ、グアナファト大学学長が、請願書と契約を受け入れ、正式に署名しました。

大学側は現地時間12月9日午前11:00にテアトロ・プリンシパルにて、生徒の要求の一つである「今までの生徒の殺人事件に対して、無関心を通し見過ごしてきたことへの正式な謝罪」を行うこと、そして遅くとも12月10日までに、請願書と契約書に記載されている全ての要求に対し、細かく具体的な行動と政策を明示することを発表。

さらに州・市は大学と協力をしながら、生徒そして市民の安全を守るために尽力すると表明しました。

これからどうなる?

市長と州知事は署名を提出したものの、声明の中に「今までの生徒の殺人事件に対して、無関心を通し見過ごしてきたことへの正式な謝罪」への言及が含まれておらず。司法長官は声明は発表したものの、署名はありませんでした。

これを受け学生側は、デモの続行を決定。

要人4人全員が声明を発表したことでデモが終了したと誤解した一部のメディアの誤報道が相次ぐ中、学生は「デモを続ける」という趣旨のビデオをinstagramで公開。

また学生側によると、今までに何件か違法に生徒が逮捕されているということです。

デモは完全に平和的に行われているのに逮捕があったということで、州・市への責任を追求する声も挙がっています。

【追記】ついにデモ終了

現地時間12月8日、学生側が公式に声明を発表。「グアナファト州知事への謝罪」、「州、大学、市の定期刊行物としてそれぞれ署名済みの契約書を発行すること」の2点が明記されました。

なんと、州、市、大学はすぐさまに行動を取りました。まずは12月9日午前11:00に予定されていた学長の謝罪会見が終了。

その後、午後になり州知事が公式に謝罪。さらにその数時間後には署名済みの契約書が州、市、大学によって発行されました。

そしてついにデモの終了が発表。学生側は現地時間10日に街の清掃、閉会式をもってデモを終了すると発表しました。

しかしグアナファト大学・レオンキャンパスを始めとしたグアナファト・カピタル以外の場所ではデモが続行しているようなので、デモを先導したグアナファト・カピタル内のみでデモが終了したことになります。

このデモを大学の、市の歴史に残そう。」生徒たちはこれからデモに使われたプラカードや取られた写真などを集めて記録文書を作る予定です。

メキシコの中でも保守的なグアナファト州。そんなグアナファトで学生たちの勇気が歴史的な記録を作りました。これが、これから続く良い変化の第一歩であることを願いましょう。

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若い頃中南米をバックパッカーで一周した母の影響で、小さい頃から憧れていたメキシコに1年間学部留学を経験しました。メキシコでの滞在の思い出をご紹介していきます!