新型コロナによるメキシコでの経済活動再開はどうなる?
2020年、世界中で感染が拡大した新型コロナウイルス。メキシコもその筆頭。メキシコでの新型コロナウイルスはますます拡大しています。
メキシコ政府は当初、新型コロナウイルスのピークは5月頃になるだろうと予想されていました。しかし、現在も日に日に一日の感染者は増え続けています。
また、メキシコ一部報道では、終息は来年5月頃と新たな予測が発表されました。
メキシコの新型コロナ感染者数
12月19日時点でのメキシコ国内の新型コロナ感染者数は1,313,675人です。
メキシコ国内での新型コロナ感染は2月末から始まり未だに増えています。当時に比べ日毎の感染者数は+0.5%程度と少なくなってはいますが、感染者の増加はまだ収まりません。
現在、メキシコだけではなく、全世界で感染が再拡大しています。
10月23日には、1日あたりの世界の感染者数が初めて50万人を超えました。メキシコの隣国であるアメリカは新型コロナの感染者数が世界で一番多い国です。そんなアメリカでは中西部を中心に感染拡大の第3波を迎えています。
また昨今、ヨーロッパでも再拡大が勢いを増しています。北半球が冬にさしかかるなか、各国は感染封じ込めのため再びロックダウン(都市封鎖)などの措置を迫られておりヨーロッパ各国でもロックダウンがまた始まりました。
メキシコの一日あたりの新規感染者数
上のグラフはメキシコ国内の新規感染者数です。新規感染者数のピークは7月~8月で、今までは減少傾向でしたが10月を迎え急に新規感染者数が増えています。(オレンジ丸部分)
今まで新規感染者数が6000人を超えていたのは8月ごろまででしたが、10月にはいって新規感染者数が6000人増える日も出てきています。そして先週、感染者は急に増えだし、1日に10,000人を超す日が出てくるようになりました。
メキシコの新型コロナの信号情報について
メキシコでは6月より信号制度が始まっています。
メキシコ国内における活動再開の表現に信号を使用しています。各地域における活動再開について「信号情報」を導入。各地の「信号色」に基づいた規制解除が推奨されている一方、5月が続いてた衛生措置については引き続き実施されています。
(1)高齢者及び高いリスク(既往症等)を持つ国民の保護
(2)全てのレベルの教育機関の閉鎖
(3)100人以上が集まるイベント・集会の中止
(4)全てのセクターにおける移動を伴う労働の一時停止
(5)予防措置の強化
⇒メキシコ・米国国境における不要不急の移動制限が延長されています。
この指針は連邦政府による例示であり、最終的な措置は各州政府によるとのことで、各地域の状況に応じて決定される模様です。お住まいの地域の最新情報の収集・感染予防に努めるようにしてください。
12月21日~11月28日の信号情報はどうなる?
▼州別の信号状況はこちら▼
「赤色」(3州):メキシコ市、メキシコ州、バハカリフォルニア州
「オレンジ色」(24州):アグアスカリエンテス州、南バハカリフォルニア州、コアウイラ州、コリマ州、チワワ州、ドゥランゴ州、グアナフアト州、ゲレロ州、イダルゴ州、ハリスコ州、ミチョアカン州、モレロス州、ナジャリット州、ヌエボレオン州、オアハカ州、プエブラ州、ケレタロ州、キンタナロー州、サンルイス・ポトシ州、ソノラ州、トラスカラ州、タバスコ州、ユカタン州、サカテカス州
「黄色」(3州):タマウリパス州、シナロア州、ベラクルス州
「緑色」(2州):カンペチェ州、チアパス州
※在墨日本国大使館の配信メールより。
今回の移行ではついにメキシコシティとメキシコ州が赤信号に指定されました。一方のカンペチェ州、チアパス州では、新規感染者数が減っていることから今回も緑信号に指定されています。
黄色信号に指定された州では、高齢者など感染症リスクが高いとされている人々との接触をさけながら、全ての労働活動は許可されます。公園、博物館・美術館などの公共スペースの利用では、屋外活動は許可され、及び屋内活動は制限を設けた場合で許可されます。
今回黄色に移行されたその他の州は感染者数はばらつきはありますが、複数の要素によって今回「黄色」に移行されました。
信号の判定基準は、感染の増減傾向、入院患者の増減傾向、病床利用率、新規感染確定率などを基に判断すると発表されています。
また、州ごとにオレンジ信号であっても感染状況にはかなりの差があります。
そのため、オレンジ信号であっても操業が許可されている産業等、州によって異なることがあるとのことですのでお気を付けください。
また、メキシコシティとグアナファト州は別の基準で信号制度を取り入れています。
メキシコシティの信号情報
- メキシコシティの感染者数…101,571人
- メキシコシティの死亡者数…10,725人
メキシコシティの信号状態は現在赤信号です。
メキシコシティのクラウディア・シェインバウム市長は新型コロナウイルスの感染を抑制しつつ経済・社会活動を再開していくメキシコシティの計画を発表しました。
先述の通り、メキシコシティは政府とは別の信号制度を導入しています。
メキシコシティの信号制度には病床の占有率を重視し色を決めています。メキシコ政府は一週間ごとの設定になりますが、メキシコシティの信号は
- 赤:病床利用率65%以上、あるいは過去2週間安定的に利用率が上昇
- オレンジ:病床利用率50%以上65%未満で、かつ過去2週間安定的に利用率が低下
- 黄:病床利用率50%未満で、かつ過去2週間安定的に利用率が低下
- 緑:病床利用率50%未満で、かつ少なくとも過去1カ月安定して利用率が低い
グアナファトの信号情報
- グアナファト州の感染者数…32,922人
- グアナファト州の死亡者数…2,231人
グアナファト州では、10月26日から11月1日までは黄色信号に指定されています。
日系企業の進出がメキシコ国内で最も多いグアナファト州では、ディエゴ・シヌエ・ロドリゲス知事が5月25日、新型コロナウイルスの感染を抑制しつつ経済・社会活動を再開していくグアナファト州としての計画を発表しました。
同じように信号が用いられ、赤・オレンジ・黄色・緑が用いられています。
メキシコシティでは病床の占有率によって日毎に更新されていきますが、グアナファト州では新型コロナの新たな感染者数、死亡数の減少度合い、重度呼吸機能障害による人工呼吸器の利用率、病床の利用状況に基づき総合的に判断し、毎週変更されるとのことです。
信号の色に応じて活動が制限を設けていますが、経済活動に関して、政府が定めた不可欠な産業とは別に「サプライチェーン・バックアップ活動」の分類を設け、産業用・医療用の履物および制服および同サプライチェーン、リスクが低いサービス(士業など)、卸売業、ビジネスサポートサービス、レストラン・ホテル(宿泊)、小売業、ショッピングセンターの活動を信号の色に応じて段階的に認めています。
【最新】ハリスコ州の新型コロナ感染状況
ハリスコ州でコロナウイルス感染者数増加の為、10月28日に緊急ボタン「Botón de Emergencia」が発令されました。
病院や薬局、スーパーなど日常生活に必要な施設は変わらずですが、その他活動はハリスコ州全体で14日間停止されます。(10月31日から11月13日まで)
平日は夕方7時から翌朝5時59分まで、週末は土曜の朝6時から翌月曜日の5時59分まで必要不可欠な活動は禁止となります。
許可されている活動
- 公立私立問わず全ての医療活動
- 薬局、クリニック、歯医者
- コンビニエンスストア、食料品店
- ロジスティクス産業
- 警備サービス
- 郵便、通信サービス
- ガソリンインフラ系事業
- 保険会社
- タクシーサービス(プラットフォーム系は除く)
- レストラン(持ち帰りのみ)
- ホテル(共用エリアは禁止)
- 葬祭業
- 公共交通機関
- 航空業、高速バス(制限あり)
禁止されている活動
- 経済的活動
- 全ての修理系サービス
- ショッピングモール
- セルフサービスの店、クラブ
- ティアンギス等の公共の市場
- 文化的、娯楽的、スポーツ活動
- 宗教的活動
- 10名以上が集まるイベント
など
平日・週末で停止される活動も少し変わっておりますので、逐次チェックをしましょう。
また、プエルトバジャルタについては別ルールが敷かれています。これは、観光が産業の90%を占め、かつその65%が週末にかけて活動が行われるからと説明をしています。
【ハリスコ州全体】経済活動の停止時間について
【プエルトバジャルタ】経済活動停止時間
まとめ
メキシコ国内ではまだ感染者が増えています。
ハロウィンや死者の日というイベントを控えており、今後さらに感染が拡大する可能性mp考えられるのではないでしょうか。。。?
連邦政府や州政府の発表も変わってくることもありますので、日々の情報収集に努めましょう。
参考サイト:外務省海外安全ホームページ