【グアナファト】独立記念日に負けない規模!アロンディガ奪還の祝祭を紹介!

みなさんこんにちは!

メキシコ全土を賑わせた独立記念日も過ぎ去り、秋も深まってきているグアナフアトですが、実はここでだけ非常に盛り上がる素敵なイベントがあることはご存じですか?

メキシコにおける9月の一大イベントである独立記念日は、既にご存知の方も多いと思います。この日はメキシコ全土が祝日となり、メキシコ中でお祭りが開催されます。

こちらの記事でも紹介されているように、独立記念日との名はついていますが、実際は独立“宣戦布告”日。

では、実際に独立に向かって前進した日は9月28日なのです。

この日はToma de la Alhóndiga de Granaditasと呼ばれ、独立記念日のようにメキシコ全土では祝われませんが、私の留学先であるグアナフアトでは同様に祝日となり、街をあげた大々的な式典及び市民軍パレードが繰り広げられ、街を賑わせます。

アロンディガ・デ・グラナディータス奪還の歴史

1810年、現在のメキシコ独立記念日である9月16日にミゲル・イダルゴが独立戦争の宣戦布告をした後、当時ヌエバエスパーニャと呼ばれたスペインの副王領であったグアナフアトで、実際に王党派と反乱軍の間で戦いが始まりました

この戦いによる被害から市民(スペイン人)を守るため、当時の市長フアン・リアーニョは、穀倉庫であったAlhóndiga de Granaditasに住民を避難させました。

この建物アロンディガは、グアナフアトでの独立記念日にグリートやコンサートが行われた重要な地でもあり、かつ現在は独立戦争及びメキシコ革命に関する州立博物館としてグアナフアトの主要な観光名所を担っています。

そしてこの演説から16日後である9月28日、イダルゴの提示した平和策をリアーニョが拒否したことを皮切りに、イダルゴの指揮する反乱軍はアロンディガに攻め入りました。

王党派を始め市民であるスペイン人やクリオーリョらを倒し、最終的にアロンディガの奪還、すなわち独立軍側の勝利を収めたのです。

この反乱軍の勝利は、その後も続く独立戦争の中でも、独立に近付いた第一段階として重要視されています。

La caída de la Alhóndiga de Granaditas (buzos.com.mx)

アロンディガ奪還を記念した祝祭イベント!

以上で述べてきたメキシコ反乱軍のアロンディガ奪還を祝い、毎年9月28日には街をあげたパレードとアロンディガ内でのセレモニーが行われます。

街中を練り歩く大規模パレード!

パレード、と聞くとディズニーランドのような華やかなエンターテインメントを想像してしまいますが、ここでのパレードはそれだけではないんです!パレードを指すDesfileという単語を西和中辞典で引くと、第一に「行進」と出てくるように、少し軍事的な意味も含まれます。

9月28日に行われるアロンディガ奪還を記念したパレードは地方政府及び州政府によって運営されており、反乱軍がグアナフアトに到着してからアロンディガに攻め入るまでの順路を模したルートでパレードが行われます。州知事及び市長がパレードを先導し、グアナフアト州内から46もの自治体や治安部隊、教育機関、また娯楽面を担う楽隊や舞踊団等の派遣団が参加しました。

コロナ禍で空白の二年を経たこのパレードは、例年よりも小規模と言われながらも約4時間続き、パレードルートは数時間前から市民や観光客で埋め尽くされ、非常に盛り上がっていました!

今年は州知事の遅刻で開始時間が1時間30分遅れる事態が!事前の情報も信じきれません。

迷彩柄の軍用車両に乗って武装した軍人さんたちもたくさん見られます!

メキシコ国旗を掲げた国家警備隊の方々

街の清掃員の方々

消防隊員の方々!あらゆる治安部隊の隊員に加え、
それぞれの緊急車両までも大量に動員され、サイレンでパレードを盛り上げます。

これもまた非常にレアであろう海上保安官の水上バイクも見られます!
ちなみに右端に写るオレンジの担架(?)にはしっかりとダミーの人形が包まれていました。

清掃員の方々のように身近な存在から、普段目にすることは少ないけれど街を守って下さっている治安部隊の行進には、市民各々が紙吹雪を投げたりBravo!!と叫んで日頃の感謝を伝えていました。

もちろんUG(グアナフアト大学)の教師や学生たちの行進も!

一部の自治体による飾り付けられたトラックの荷台では、このように民芸品の制作過程まで見られます。

自治体や治安部隊の行進の合間に人々を楽しませるパフォーマーの姿。

色付きの煙や花火で盛り上げるロボットのキャラクターや、曲芸師の方々まで。

来たる「死者の日」でも重要な役目を果たす死者の世界の遣い、アレブリヘも観客を盛り上げていました!

パレードのトリを飾るのは、メキシコの伝統競技の一つCharreadaより、男性騎士Charroと女性騎士Escaramuzaらです。伝統衣装を着て馬を乗りこなす姿は圧巻!

セレモニー

パレードの最終地点であるアロンディガ館内では、独立及び自由を象徴する炎を新たに灯し直す式典が行われます。この炎の更新はメキシコ人らの団結や愛国心、理想追及の意思など、アイデンティティの確立に大きな影響を与えているようです。

“本日、自由の象徴である炎を新たに灯します。これは、すべてのメキシコ人の心の中にある、メキシコへの愛の炎を灯し続けるための、我々の決意を表わしています。”
グアナフアト州知事であるディエゴ・ロドリゲス氏は、今回の式典でこのように述べました。

‟Hoy renovamos el fuego simbólico de la libertad, como una expresión de nuestro compromiso para mantener encendida la flama del amor por México en el corazón de todos los mexicanos”, expresó el gobernador Diego Rodríguez en la ceremonia.

Guanajuato: renuevan fuego simbólico para conmemorar los 212 años de la toma de la Alhóndiga de Granaditas – Periódico AM

Guanajuato: renuevan fuego simbólico para conmemorar los 212 años de la toma de la Alhóndiga de Granaditas – Periódico AM

パレードを一目見にグアナフアトへ!

いかがでしたでしょうか?

独立記念日よりも楽しみにしているグアナフアト市民も多いこのイベント、一見する価値は非常にあると思います!

普通に生きていたらなかなか目にすることのない軍隊や治安部隊の様子に加え、楽隊や曲芸師らの心躍るパフォーマンスを一日のうちに、しかも無料で見ることができます。

ぜひ来年以降、グアナフアトを訪れる際の計画として検討してみてください!

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