新型コロナウイルス感染拡大で第3フェーズに突入
4月21日、メキシコ政府はメキシコの感染レベルが第3フェーズへ移行したことを宣言しました。
これに伴う具体的な策はまだ発表されておらず数日後に公表されるとのことです。メキシコ保健省から第3フェーズにおける措置についてのガイドラインを発表するとともに、これを踏まえつつ、各州においてそれぞれの対応措置をとっていくことになります。
【4/21時点での数字】
感染者の数 | 9,501人 |
感染の疑いがある人の数 | 8,262人 |
症状が回復した人の数 | 2,113人 |
死者数 | 857人 |
第3フェーズに突入した理由と危惧されていること
連邦政府は、メキシコにおける新型コロナウイルス感染症の現状を踏まえ、第3フェーズを宣言しました。
メキシコ保険省による第3フェーズとは、「急速に感染が拡大し,医療機関の負担が高まる段階」であることです。
第2フェーズ時にcuarentena(「健全な距離の維持キャンペーン」の措置を一層強化)が始めり、大規模でのイベントの開催が休止されるようになりました。
具体的には、
- 感染者数の急速な拡大が予測される
- 感染者拡大に伴い入院を費用とする患者が急速に増加する
- 受け入れ書き厳しくなるなど感染者の飽和状態がおきる
可能性がある段階ということです。
その上で保健省は,今後感染者数や入院を必要とする患者が急速に増加すると考えられるため,「健全な距離の維持」の諸措置を一層励行するよう国民に呼びかけました。
また、教育省は国内の学校における授業再開を6月1日として、学業期間を調整するとしています。
また、記者会見の中でロペス=ガテル(Hugo López-Gatell)保健省次官は「最も深刻な」という表現を使っていました。
よってこの第3フェーズがメキシコにおけるピークであり、先日の記者会見では、感染者数は5月8 日~10日が感染者のピークを迎えると予測しており、いままさに壁際の攻防が続いていると言えます。
Hoy dimos por iniciada la fase 3 de la epidemia de #COVID19. Estamos en la etapa de ascenso rápido que implica un gran número de contagios y hospitalizaciones. Para que sean los menos posibles debemos mantener la Jornada Nacional de Sana Distancia. #QuédateEnCasa pic.twitter.com/fnAeMkywCz
— Hugo López-Gatell Ramírez (@HLGatell) April 21, 2020
フェーズの基準について
今回メキシコは第3フェーズの突入を宣言しましたが、この基準は各国定めるところによるもので、不透明です。
WHOは感染症の感染爆発(パンデミック)についてその段階を発表していましたが、それは過去のインフルエンザの数字であり、現在のコロナウイルスではそれは適応されていません。
つまり、新型コロナウイルスのパンデミックのフェーズの基準はWHOには存在しておりません。
以前は0~6のフェーズで認識されていましたが、変更されており、2009年に流行した豚の新型インフルから基準が変わりました。
WHOのリスクアセスメントを考慮しつつ、各国が独自にリスクアセスメントを行い、それに基づいた対策を講じることが求められている。新しいパンデミック警戒フェーズの基準として、新型インフルエンザウイルスの世界的な拡がりに応じて4段階とし、新型インフルエンザウイルスの世界の平均的な流行状況を各国が理解するために使用するものとしている。
WHO Pandemic Influenza Risk Management(2017)より抜粋
このWHOの新基準によると、パンデミックフェーズは4つに分類されています。
- パンデミックとパンデミックの間の時期(Interpandemic phase):パンデミックとパンデミックの間の段階
- 警戒期(Alert phase):新しい亜型のウイルスが人への感染が確認された段階。
- パンデミック期(Pandemic phase):新しい亜型のウイルスの感染者の感染が世界的に拡大した段階。
- 移行期(Transition phase):世界的なリスクが下がり、世界的な対応の段階的縮小や国ごとの対策の縮小等が起こりうる段階。
現在はこのパンデミック期。この中で各国が独自の基準をもって対応を行っています。
つまり、どの段階だからどれくらい、という基準は各国によって異なり、それはWHOが示しているものではありません。
しかしながら以前のインフルエンザの拡大時にWHOは4つの基準を使う前に6つのパンデミックの基準を用いていたことがあり、それらを参考に第〇フェーズと名付けています。
メキシコもそんな国の一つです。
そのため、メキシコ国内でも誤解が起きがちですが、このフェーズがいくつまであるのか、、、などは現時点では分かっていません。
メキシコ保健省が以前の基準を軸にしているとしたらパンデミックが終わるまで6つのフェーズ、あと2つが残っています。
ですから、「第三フェーズ」というところを切り取るだけでなく、第三フェーズによって何が変わるのか、感染者はどれくらい増えていて、第三フェーズ時に起こりうることをしっかり把握するようにしましょう。
ハリスコ州において新たな措置が発令
新型コロナウイルス感染拡大の中、ハリスコ州では新たな感染拡大抑制措置が発表されました。
第3フェーズがメキシコにおけるピークであり、先日の記者会見では、5月8 日~10日が感染者のピークを迎えると予測しており、いままさに壁際の攻防が続いていると言えます。
これからその他の州でも感染拡大抑制措置の強化が見込まれますので、お住まいの地域の情報収集に努めるようにして下さい。報道によればミチョアカン州でも今週からハリスコ州と類似の措置が採用されている他,メキシコシティでも感染拡大抑制措置を検討しています。
4月20日から5月17日まで、ハリスコ州政府は,新型コロナウイルス感染症拡大の防止,感染により医療対応を必要とする重症者や死亡者の減少を目的として,同州内で以下の措置をとることを発表しました。
発令内容
- ハリスコ州内の全ての人(在住および一時的滞在者)は,自宅待機を義務的に厳守。
- 60歳以上の高齢者,妊娠中・産褥期の女性,高血圧,糖尿病,心臓病,慢性肺炎,免疫不全・腎/肝不全の症状を持つ者対し,自宅待機は例外なく厳正に適応。
- 保健省より「必要最低限の分野」として発表された以外の活動は,速やかに停止すること。
- 必要最低限の活動を行う場所,会場,施設においては,健全な距離と衛生を保つための実行の義務。
- 全ての公共スペース,建物,公共交通機関,必要とする活動を行っている施設におけるマスク着用の義務。
- ハリスコ州保健局は,関係機関と連携の上,空港,バスターミナル,港および他州からの入口(道路)における拠点での検査の強化。
- これらの措置に違反する者は罰則の対象となる。
ハリスコ州在住の方々は,これらの措置に十分に注意をしてください。
参考:https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000547045.pdf
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パンデミックの段階は感染症ごとに発表されていました。