メキシコ人から学ぶ幸せのかたちとは|自分の心に赴いて、自分を大切に。

NORIの日本メキシコ化計画?メキシコ流個人主義?のススメ~幸福な生活はまず「自分の幸せ」から~

こんにちは。Noriと申します。

Nori

私は、2001年からメキシコに在住しています。現地の日系自動車部品の工場に延べ12年勤めた後、メキシコ資本の事業コンサルティング会社で日本のお客様を対象に営業をする傍ら、書類翻訳や会議通訳をしてきました。今月から100%自営業体制で、頑張ります!

今、あなたは幸せですか?

さて今回は唐突にも、質問から入りたいと思います。今この瞬間、あなたは自分が幸せだと、本当に感じることが出来ますか。

いろいろな人がいると思います。「はい、幸せです」「いいえ、幸せではありません」とストレートに答えられる人。「う~ん、幸せといっても色々だからなぁ」と考えている人など、色々だと思います。

幸せとは。

1 運がよいこと。また、そのさま。幸福。幸運。

2 その人にとって望ましいこと。不満がないこと。また、そのさま。

kotobank.jp

私は幸せですか、と訊かれたら、答えはちょっと考え込んで、ちょっと微笑みながら、「ええ」と首を縦に振る感じです。詳しくは後ほど。

また、スペイン語で幸せ、つまりfelicidadをスペイン王立アカデミー(rae.es)の辞書で引くと「精神的、肉体的に快く、満足した状態。不都合や弊害が無いこと」となっています。

日本語と、どことなく違う気もしますね。

おなじみになった「世界幸福度ランキング」

さて皆さんも一度は「世界でどこの国が一番幸せか」という話題を、耳にされたことがあるかと思います。

色々な調査があるようですが、世界で最も良く知られているのは「世界幸福度報告」といい、国際連合の「持続可能な開発ソリューションネットワーク」(SDSN)という機関が発行しています。

1位はフィンランド、2位はデンマーク…と欧州諸国が上位を占めますが、メキシコは24位、そして日本は62位となっています。

私は数年前に初めてこの報告書について知りましたが、正直なところ日本の順位に「えっ???」と、耳を疑った記憶があります。

またメキシコを含めラテンアメリカ諸国の幸福度は、経済的な指標(GDP等)とは大きく関連せずおしなべて高く、これも「えっ???」でした。

具体的に「幸福度」をどうやって調べているかはここでは説明が難しいため、他のインターネットの記事などに譲ろうと思います。

ただ、日本が欧州諸国、またその他の国々(参考までにカナダ11位、米国18位、タイ54位など)と比較して順位が低くなっていることの主な要因として、報告書に載っているグラフを見ると「寛容さ」が極端に低く出ています。

またメキシコと日本を比較すると、別の指標である「人生における選択の自由さ」の点で、日本よりもメキシコの方が高い、ということになっています。

「自分の心に赴くことの大切さ」を教えてくれるメキシコの人々

この「人生における選択の自由さ」について、日本で生まれ、育った私がメキシコに20年住んでいて特に感銘を受けた具体的なケースを、いくつか挙げてみたいと思います。

勿論、これらは個人的な体験に基づくものであり一概に全てがそうであるとは言い切れませんが、是非紹介したいと思います。

どんな意見でも、とりあえず聞いてくれる

個人の意思を大切にする、ということが良く表れる点の一つとして、「コミュニケーションを大切にする」というのがあると思います。

仕事でも私生活でも、メキシコの方々はどういった内容であれおしなべて「話す」ことを重視しているように感じます。それは、一人一人は違って当たり前、だからあなたの考えや気持ちを知る必要がある、ということから来ているのだと思います。 

最近はメキシコでも他国同様ソーシャルディスタンスが行われていますので、「話す」方法も従来の対面から、チャットやボイスメッセージ(日本では余り使われないと聞きましたが、メキシコでは普通に使われます)と変化しています。

「これはこうルールで決まっているから」とか、「そんなの当たり前でしょう」で片づけるよりも、「あなたはどう感じますか」を大切にする姿勢・習慣は、大変参考になります。

イベントには、好きなときに好きなように参加する

日本だと、家庭の外(ネット等も含め)で行われる行事というのは、「何時何分から何時何分まで」で、仕事(会議など)でなくても中座、つまり途中で抜けるのはかなり相応の理由があっても、うしろめたく感じる場合が多いでしょう。

メキシコでも、ビジネスの環境では当然高いレベルのコミットメントが求められますが、それでも「あなた自身」、つまり個人的な事情を理解してくれる余地がより大きいと感じますし、この点で私自身も非常に助かったことが多いです。

前にも触れたことがありますが、赤ん坊を抱えて会議に出て、赤ん坊が泣きだしても「あら~かわいい」と皆待ってくれるようなゆとりは大好きです。

仕事以外の食事会、パーティなどでは言わずもがなです。

「何時にどこそこのレストランに集合」と一応決めますが、言われた時間ピッタリ(あるいは、5分前!)に会場に到着すると、誰も居なくてガッカリ…最近はスマホがありますし、また万が一に備えて本などを持っていくようにしています(笑)。

また、帰る時間も皆バラバラであることが多く、早寝早起きの私は「もう眠いので帰ります」とわがままな理由で会場を後にすることもしばしばです。

良い意味で相手に過度に干渉しない

これは説明するのがちょっと難しいですが、「相手」と「自分」の間に距離を置きやすい環境が出来ており、また逆にこちらから求めないと相手が対応してくれない、という意味で、ちょっと冷たく感じてしまうようなところもあります。

私はメキシコでビジネスコンサルティングをする際、日本企業の方々に常々「この国では『言わなくてもやってもらえるだろう』という期待を持つのではなく、してもらいたいことは明確に相手に伝え、お願いしてやってもらうという姿勢が大切です」と、アドバイスしています。

特に公共サービスや、ひいては仕事、生活の色々な面でこうした側面を感じますが、おそらく日本とは発想が逆で、相手が何をしてほしい、したいかというのを根ほり葉ほり詮索したり、思いを巡らせてもそれが本当に相手の必要なことかどうかは分からない。

むしろきちんと、何をしてほしいのか伝えてもらった方が適切に対応が出来るということなのでしょう。

また、そうであるが故にPor favor(お願いします)、とGracias(ありがとう)を日頃から言葉に出して伝え、「お願いする」「してもらったことに対して感謝を明確に示す」という姿勢が求められるのだと思います。

「みんな平等」は「みんな幸せ」と同じか

「一億総中流」という言葉を、昔聞いた覚えがあります。

国民全体が経済的、社会的に皆等しい状態が本当にあるのかないのかは別として、そのような状態にあることが、個人一人一人の幸福度を高めることにどれだけ繋がっているのかは、議論の余地があると思います。

お仕事などでメキシコに長期滞在された経験の方々は概ね気が付かれたかと思いますが、メキシコは外見から見えるものに限って言えばお世辞にも平等な社会とは程遠いと言わざるを得ません。

個人を尊重出来る「ゆとり」の大切さ

 一方で自分が何を食べ、どんな服を着て、どんな仕事をしたいか、つまりどんな人生を送りたいかについては、メキシコでは個人に大きく選択の余地が委ねられている、という意味での平等感は非常に強いです。

 世界全体を見ると、国の体制やイデオロギーの種類に拘らず、経済等においても寡占、全体主義のような風潮が強くなっている世の中だと思います。

こういう世界のトレンドの中で、「自分の思うままに生きる」ことが出来る社会というのは、当然良い面悪い面あるでしょうが、それ自体非常に価値の高いものだと思います。

事業、相談には私に是非お便り下さい!

 今回も最後までお読みいただき、有難うございます。

 私は、以下のような事業、サービスを行っています。

  • ビジネスサポート…日本からメキシコへ物・サービスを輸出したい、メキシコで事業をしてみたい
  • 書類の翻訳や同時通訳
  • メキシコ人と結婚・離婚されたり、何らかの人間関係を構築されようとする日本人の方々へのアドバイス

皆さんが困ったことについては何か力になれればと思っていますので、そんな時は是非、川村 (akabanestar@hotmail.com)まで、是非メールを頂ければと思っています。

それでは、次回もよろしくお願いします。

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    ABOUT US
    Nori
    メキシコ事業コンサルタントです。 1996年~98年にグアナファトに留学し、 卒業後2001年からメキシコに住んでいるおじさんです。 以前、現地日系自動車部品メーカーで延べ12年働きました。 妻はメキシコ人です。 歳なのでトルティージャも米も最近は控え気味です。 何かご相談があれば、いつでもどうぞ。