日本の出入国規制が緩和され、海外旅行へのハードルがぐっとさがった2023年。
読者の中には、メキシコへの旅行や短期留学を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
日本から直行便のある全日空、またはアエロメヒコ航空を使用するメキシコビギナーが降り立つこととなるのが、メキシコシティにある国際空港、ベニート・フアレス国際空港(通称AICM)。
今回はフードコートで一夜を明かし、空港内を3時間探検したこともある筆者がベニートフアレス空港内の施設を徹底解説します!
渡墨前の方は是非ご一読を!
ベニート・フアレス国際空港ってどんな空港?
ベニート・フアレス国際空港(正式名称Aeropuerto Internacional de la Ciudad de Mexico)はメキシコシティにある中南米諸国でも最大級の国際空港です。
空港内は2つのターミナルに分かれており、全日空は第1ターミナルを、アエロメヒコ航空は第2ターミナルを使用しています。
アジア・ヨーロッパから南米を繋ぐハブ空港としても機能しており、就航都市数は国内46・世界56、コロナの影響が残る2022年度でも旅客者数は4600万人だったとか!
(ちなみに成田空港は国内17・世界90都市だそう、国土の広いメキシコは国内線の数も多いです)
一方で施設規模が需要に追い付いていないこと、空港所在地の標高が2,230mと高いことから、超長距離線の就航が難しい事が課題とされています…。
成田⇔メキシコシティ便の飛行距離は約6990マイル、フライト時間はなんと約14時間!(復路)
メキシコシティの標高が高いため、旅客機のエンジン燃焼効率が下がり離陸に必要な速度/揚力が得られないことから、長らく直行便での運航は難しいとされてきました。現在は機体が軽く燃費効率の良いボーイング787を使用、気温の下がる深夜発にすることで直行便化を実現させています。
まずは到着・出発ロビーをご紹介!
出入国カードは廃止に。入国も簡単になりました!
ベニート・フアレス空港は第1・第2ターミナルともに、1階が到着・2階が出発ロビーです。
日本から到着された方がまず向かうのは入国審査ブース。
かつては入国に際し、FMMと呼ばれる出入国カードの記入・提出、ならびに半券の保管が必要でしたが、昨年にかけて電子化が進み、現在はパスポートのみ提示すればOKとなりました。
入国審査時は必ずパスポートに入国印をもらいましょう。また入国印の下に滞在許可期間(最長で180日間)が記入されるので、中長期滞在者は日数も必ずチェックして下さいね。
入国審査を終えたらターンテーブルから預け荷物を引き取りましょう。
到着ゲート前に税関申告場があるので、申告が必要なものがあれば機内で配布される申告書を提出します。
加えて手荷物・預け荷物ともにX線検査が行われますが、特に異常がなければ簡単にスルーできますよ。
以前は税関申告場にあるボタンを押し、緑なら検査無、赤なら荷物を開けて検査が行われていました。現在は全てX線検査となりましたが、日本からレトルト食品などを持ち込んでいる方は再検査の対象になりやすいらしいです…。私の勤務先の駐在員の方も引っ掛かったことがあるそう。
日本便から来た人はほぼ100%、X線検査を行い、厳重にチェックされますのでその心づもりでいるようにしましょう。
出国ロビーは2階
一方、メキシコから出国、あるいは乗継される方は2階の出国ロビーへ向かいましょう。
各航空会社のチェックインカウンターは、出発時間の2~3時間前からオープンしています。
チェックイン・大きな荷物はカウンターで預けたら、手荷物検査場へ。
FM3(在留カード)を取得されている方で、日本への一時帰国等の末にメキシコへ再入国を予定されている方は、手荷物検査の前にINAMI(国家移民庁)の出国ブースへ行き、パスポートに出国印を押してもらってくださいね!
手荷物検査を終えたら、搭乗便のゲート番号を確認しゲートへ向かいましょう
乗継で厄介なのがゲート番号が決まっておらず、ゲートA-Fで待機させられるケース。
館内放送なども流れない一方で、いつの間にかゲート番号が決定、
知らぬ間にファイナルコールがかかっていることもよくあります。
このトラップにひっかかり乗継便を逃した!という駐在員の話も頻繁に聞くので、
空港スタッフにこまめに搭乗便のゲート番号を尋ねるのをお勧めします!
ベニート・フアレス国際空港のターミナル間の移動もらくらく♪
全日空でメキシコシティに入国され、レオンやアグアスカリエンテスへの便に乗継される方は、多くの場合第1ターミナルから第2ターミナルへの移動が必要となります。
前は全日空と第1ターミナルを使用していたLCCが提携し、国内線乗継できていたので移動不要でしたが、コロナ禍でそのLCCが倒産…。以後国内線はアエロメヒコ便、国際線はANAという方が多いです
ターミナル間の移動手段はシャトルバス、またはアエロトレンと呼ばれるモノレールの2択。アエロトレン乗り場は2階にあるので、少々移動が必要ですが無料で利用できるのが魅力です。
アエロトレン
乗継便チケットを持っている方は無料で利用できます。移動時間は約5分。5:00-23:00の間、約5–10分おきに運行しています。
乗り場は1F到着ロビーのPUERTA5と6の間にあるエスカレーターを使用し、2Fにあがった奥側。
「AEROTREN A TERMINAL 2」と書かれた黄色の看板を目標に進みましょう。
シャトルバス
運賃は16ペソ(無料だったらいいのに)。移動時間は約7分。4:00-25:00の間、約15分おきに運行しています。
乗り場は1F到着ロビーのPUERTA 6と7の間あたり。赤い車体が目印です。
こんな施設もあるの!? 知ってると役立つ施設をご紹介
コインロッカーから携帯電話会社のショップ、カプセルホテルまで意外と色々な施設のあるベニート・フアレス空港。
さすが中南米でも最大級の国際空港、侮ってはいけません。
6年前に筆者が初めてメキシコを訪れた際は貧弱の極みであったWIFIも、ここ数年はだいぶ電波が繋がりやすくなりました。現在ではメールアドレスだけで繋げるのでとても便利になりました。
(当時は留学生たちの間でWIFIを繋ぐ裏ワザパスワードなんかも流通してました…。)
乗継がある方や早朝便を使用する時に!空港内ホテルを活用してみよう
メキシコシティ空港の第1・第2ターミナルにはそれぞれ2つの空港直結ホテルがあります。
第1ターミナルの空港ホテル
・Hilton Mexico City Airport…安心安定のヒルトンブランド。1泊2000MXPほど。
・ izZzleep Hotel …1泊900MXPほど。
izZzleep Hotelは日本の技術を取り入れて作られたカプセルホテル。シャワールーム・トイレ・ロッカーは共有ですが、カードキーを持った宿泊客やスタッフのみ、共有エリアに入れるようになっているため、治安面も安心。WIFIもサクサク使用できます。
私も2回使用したことがありますが、価格も抑えめで個人的にはお勧め。休憩プランもあるので、日本への帰国前にシャワーだけ浴びたい、でもラウンジは使えないという方にピッタリのスポットです。
第2ターミナルの空港ホテル
・ Hotel NH Collection…スペイン系5つ星ブランド。1泊2000MXPほど。
・ izZzleep Hotel …1泊900MXPほど。
ちなみにメキシコシティ空港周辺の地区は、CDMXの中でも1,2を争う治安の悪いエリアなのだとか…。乗継で半日待機が必要な場合でも、空港からは出ないのが安心です。
知ってると役立つミニTIPS!
両替所は会社によってレートが違う!
空港内には数社の両替所テナントが入っているのですが、会社によって換算レートが違います。
必ず店頭にある表のVENTA/COMPRAを比較し、レートの良い両替所で両替しましょう。
個人的にいつもレートが良いな、と思うのは第1ターミナル2F、フードコート脇のSANTANDER銀行近くにあるCI BANCOの両替所です。
メキシコに外貨を持ち込む際は、日本円ではなくUSDでの持ち込みがお勧め。
空港の両替所はレートが芳しくないため、最低限使う分だけ両替しましょう。
航空会社のカウンターにまだ荷物を預けられない!そんなときはコインロッカー!
第1ターミナル1Fには守衛人付のコインロッカーもあるんです!
日本への帰国便を待つ間、大きな荷物を預けたいけど航空会社のカウンターはまだ開いていない…そんな時に使えます。
金額は利用時間に応じて後払い制です。
SIMカードを購入すればWIFIがなくてもネットが使える!
第1ターミナルの2Fにはメキシコ国内最大手の通信会社TELCELの公式ショップも。
ここでSIMカードを手に入れればWIFIがなくともネットが使えるようになります。
購入の流れは受付カウンターでSIM購入の希望を伝える→[CAJA]というコーナーでお金を払う→レシートを提示してカードを受け取るの3ステップ。必ず「ACTUALIZACION」というステップまで行わないと使用できないので注意してください。
フードコートも見逃せない!?
第1ターミナルの2Fにはメキシコ国内最大手の通信会社TELCELの公式ショップも。
ここでSIMカードを手に入れればWIFIがなくともネットが使えるようになります。
購入の流れは受付カウンターでSIM購入の希望を伝える→[CAJA]というコーナーでお金を払う→レシートを提示してカードを受け取るの3ステップ。必ず「ACTUALIZACION」というステップまで行わないと使用できないので注意してください。
渡航前の下調べでより快適な空港ステイを!
今回はメキシコの玄関口となるメキシコシティ空港の情報をまとめてみました!
3月からアエロメヒコ航空の成田⇔メキシコシティ便が復活することで、駐在目的だけでなく、
ハネムーンや留学のためにメキシコの地に降り立つ日本人の方もきっと増えるはず…!
メキシコビギナーの皆様にとってこの記事がお役に立てたなら幸いです♪
需要の高まりを受けて、2022年にはメキシコシティ郊外に新空港となる
フェリペ・アンヘレス空港(通称AIFA)が開港したことも話題になりましたね!