【インタビュー】現役通訳の夫婦が伝授するメキシコの国民性に納得の声続出!|理想の上司になるためには?

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2019年1月にKindle電子書籍本『現役通訳夫婦が見たメキシコ自動車産業と今後』が発刊されました。皆さんはもうお読みになられましたか?

この本のテーマは、日系自動車産業で働く「メキシコ人の国民性」。

お国が違えば考え方も違う。それ故に日本人とメキシコ人の間で衝突が起こる事も。そんな時この本を読めば、「どうして?」を解決する糸口が見えてくるかも。

そして、国民性の違いを知る事でメキシコ人の良さを再認識できるかもしれません。

そこで今回は著者である中塚アンヘル信也さんと、奥様の中塚(古川)世里亜さんにお話を伺いました!

日本人が知らないメキシコ人の本当の国民性とは⁈|本気のレビュー『現役通訳夫婦が見たメキシコ自動車産業と今後』

2019年1月26日

インタビュアー:渡邉海也

 

通訳ってどんな仕事?

お二人が通訳として働くことになった経緯を教えて下さい。

信)もともと私達は旅行業界に勤めていました。私は大学卒業後、2006年に渡墨、メキシコシティーの老舗日系旅行会社を経て観光ガイドに転身、妻は10年来の観光ガイドでした。

結婚して夫婦でガイド業に勤しんでいた2012年頃、ちょうどグアナファト州バヒオ地域に日系完成車メーカーとサプライヤーの進出ラッシュが始まった時期と重なりました。

バヒオ地域全体で通訳が不足しているという事で、旅行会社にも通訳について問い合わせが入る様になったのです。そこで白羽の矢に立ったのが観光ガイドをしていた私達でした。

最初は製造業という異なる業種に委縮していましたが、実際にやってみてその奥深さに魅了され、それから通訳メインで活動するようになりました。

現在、私はフリーランス通訳、妻は社員通訳として働いています。

 

通訳の具体的な仕事内容を教えてください!

信)通訳初心者や新人はまず、現場通訳として配属される事が多いです。なぜならば現場では設備や製品等を目の前にして通訳するので多少専門用語が解らなくてもこなせる場合があるからです。

その後、経験を積むと社内会議の通訳や帳票・作業要領書等の翻訳も任される事になります。実際はその時の状況にもよりますが、基本的に何でもこなさなければなりません。

 

確かに学生で通訳インターンをやっている人も多いですよね。

信)そうですね、私も沢山見てきました。学生もまずは現場に配属される事が多いです。

学生でメキシコ・インターンを考えている人は参考になりますね!

 

私も本を読ませていただきました。本の執筆までの経緯を教えて下さい

信)2018年某月に通訳で訪れた会社の日本人に「メキシコ人との仕事の進め方が分からない」と相談を受けたのがきっかけです。

それまで縁があって同じ会社に暫くお世話になっていたので忘れていましたが、この手の相談は今まで訪れた会社で何度もされており、その都度、色々な表現で「メキシコ人とは・・・」と説明していた事を思い出したのです。

そうしたら自分の頭の中にしまい込んでいた《話題の引き出し》がドンドン出てきて、同時に「もしかしたらこの情報を必要としている人がいるのでは?メキシコ人の国民性など知りたい人に役に立つのでは?」と思い立ち、気が付いたら無我夢中で執筆していました。

実際に、私の助言を聞き入れていただき、実行に移してその後メキシコ人との関係を大きく改善した例もこの目で見てきました。

 

メキシコで叱ることはご法度?!

私も確かに読んでいて納得する部分が多かったです。例えば、グループ内で怒るのは絶対にダメなど…。

世)日本人と比べて、メキシコ人は怒られ慣れていないと思います。

メキシコ人は幼少期から褒められて育つのが一般的

だから、みんなの前で怒られた場合、日本人は「なにくそ!という根性論」でうまくいくかもしれませんが、メキシコ人は自尊心が傷つけられしまい、その人を敵と見なして信頼しなくなります。

この場合、関係の修復は非常に難しくなります。

また、日本人の皆様にぜひお伝えしたいのは日系企業がバヒオ地域に進出して7年余り、メキシコ人も日本語の簡単な単語はかなり分かるようになってきています。

特に馬鹿・阿呆扱いは言葉を知らなくても口調や態度で伝わるものですので控えた方が良いと思います。

通訳は時にオブラードに包み伝えますがそれでもフォローしきれない事が多々あります。

それよりも、メキシコ人を理解して歩み寄り、指導する姿勢が信頼関係を築く事でパフォーマンスを向上させる事が出来ると思います。

信)メキシコ人は「これが足りない」、「あれがダメ」、「ココを直して」と少しでも批判されると「私の仕事が全否定された」と感じ、やる気を無くします。

そこで登場するのが、メキシコ人の上司もよく使う《Area de oportunidad》という言葉、直訳すると「改善の余地がある」

つまり、この言葉は「ダメ」とは言わずに「今でもOK,だけど○○をよくしたらもっと良くなるよ」という意味に当たります

実質、メキシコ人はこれが「お叱り」だと理解しつつ、皆の前で発言しても、「自尊心を傷つけない」言い回しになるのです。

ここで難しいのが通訳者の表現方法です。

通訳が日本人の直接的な言葉をそのまま忠実に伝えてしまうと、とてもキツイ・重い言葉となってしまいます。

だからこそ、通訳は「さっきの日本人の言動の意味は~」などの事後説明や「先程の言い方だとメキシコ人にとっては~」などの事後補足をする必要があります。

個別に呼びつけて怒る場合でも→信頼を失う、警戒になる場合もあるそう。

 

メキシコ人と上手に付き合うためには?

Qメキシコ人と上手に付き合うために一番大切な事、もしくはキーワードはありますか?

信)《メキシコ人を知る事》です。もし先入観があるなら、まずは捨てて欲しいと思います。

日本人が良く使う言葉で「準備が8割」、つまり計画の準備が完璧なら8割の確率で成功するという意味です。

しかしメキシコ進出計画で肝心の「メキシコ人」について深く調べた(準備)人は今までお会いした事がありません。

仕事する上で国民性について知ることはとても大切なので、ぜひこの本を読んでいただきたく思います(笑)。

 

世)日本は謙遜の文化や、身内に厳しい等多くの特徴があり、それが日本の良さでもある反面、多文化理解の弊害になっているように感じる事があります。

日本人は異文化に対してもう少し融通が利かせた方が良いと思います。

逆にメキシコ人は柔軟性に長けている、臨機応変に物事を進められる特徴があり、それらを理解することが大切です。

 

働く理由は仲間のため⁈

次に《モチベーション(動機付け)》に対する考え方の違いを認識する事も重要です。

日本人は各個人が「自ら定めて、維持するもの」と考えますが、メキシコ人は「会社や上司が与えてくれるもの」と考えます

どういう事かと言うと、転職が容易なメキシコでは「会社の為」に働くという意識より、「仲間と働く、上司の為」に働くと言う家族意識(信頼関係)が必須となります。

例えば、土日の休日出勤は「仕事に来てあげてもいいよ、◎◎さんの為なら」や「仲間の為」と、決して残業代だけでは動機付けにならない場合があるのです。

 

信)よく聞く話で、人望のあるAさんが転職して暫くすると、芋ずる式に続々と従業員が退職したと言う事が起きます。

発端はAさんが新しい職場に就いてから、気が合う元同僚に声を掛ける、そこで「Aさんがいるなら」、と言う理由だけで後を追うように退職してしまうのです。

長くなりましたが、「メキシコ人と上手に付き合うには?」という質問の答えは「人望のあるメキシコ人上司を参考にする」です。

人望のあるメキシコ人リーダーは常日頃からこまめに感謝の意を、皆の前で適切に表現しており、見ていて気持ちよく、耳に心地よい言葉のオンパレードです。

通訳だからこそ分かる事でもあります。逆に日本的な「言わなくても分かるだろう」は、1mmも伝わっていないです。

 

実はシャイ?周りを見ている礼儀正しいメキシコ人

世) たまに「メキシコ人は挨拶しない」と言う日本人がいますが、それは階級社会が染みついており、目上の人の気が散るのでは?邪魔してはダメなのでは?と言う気遣いから挨拶しない場合がほとんどです。

とある会社での事。日本の社長が視察に来ました、直前に日本人スタッフが何度もメキシコ人に「社長が来たら挨拶するように!」と伝えましたが、当日メキシコ人が元気よく挨拶しても社長は挨拶を返さなかった事がありました。

こう言った出来事も会社と社員の信頼関係に影響すると思います。

 

最後になりますが、本に込めた思いをまとめとして教えて下さい。

信)通訳は本当に色々な場面に立ち会います。時にはお金や法律に関わるシビアな場面にも遭遇します。

そうした中でこそ見えてくる人間の本性や、観光ガイドとしての歴史等の知識も含めて考察した「メキシコ人の生態」を生粋の日本人でもメキシコ人でも無い中立的な立場である筆者が書き記したのが著書です。

内容は出来るだけ分かり易く、読みやすくかつ実用的である事を心掛けて、共感していただける内容だと思っています。

この本のタイトルに「自動車産業」という言葉を使っていますが、業種に関らずメキシコで働いている方、生活している方、関わっている方にぜひ読んでほしいです。

 

世)私は監修と番外編を担当していますが、メキシコ人と関っているなら一度は感じた事、考えた事があるテーマだと思いますので、きっと興味深いと感じますよ!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

渡邉海也

メキシコシティに留学をしていましたカイヤと申します。スペイン語、アグリビジネス、移民問題をUNAMで学び、空手をメキシコでも稽古をし国際交流、そしてPinbox S.A. de C.V. でインターンという三本立てで生活をしていました。メキシコ滞在を通して感じたことを皆様にシェアできたらと思います。よろしくお願いします!