【9/17更新】新型コロナ情報|メキシコシティとグアナファト州の信号まとめ

メキシコの外交勝利?米国の仲介でOPECの原油減産案に合意【わかりやすく解説!】

9月のメキシコの新型コロナの状況

メキシコの新型コロナウイルスの最新情報を掲載しております。2020年9月16日現在、感染者は680,931人に上り、国内全土で感染が拡大しております。

▼9月の経済活動再開の指針は?▼

今週より「黄色」信号の州が増えました。詳しくは、「メキシコのコロナウイルス感染者数と対策まとめ」の記事をご覧ください。

【新型コロナ】9月14日~9月20日の信号情報|州ごとの感染者数、メキシコシティとグアナファト対応のまとめ

サウジアラビアなどの石油輸出機構とロシアなど非加盟産油国は12日、原油の世界生産の1割にあたる日量970万バレルの協調減産に最終合意しました。

メキシコは本来40万バレルの削減を求められていましたが、結果10万バレルの削減で合意。アメリカに助けられ、サウジアラビアが譲歩し立場を一貫させることができました。

今回のOPECプラスの会合により、主要産油国は世界の原油生産を1割近く削減し、サウジアラビアとロシアの壊滅的な価格戦争に終止符を打つ歴史的な合意を成立させることになりました。

【起】なぜ価格戦争が起きた?

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今回の価格戦争が起きた原因は二つあります。

まず世界経済の不透明

実はこの価格戦争の原因は2019年に起因しています。米中貿易摩擦の激化や英国の欧州連合(EU)離脱問題の混迷などにより世界経済の先行き不安が高まりました。当時は対イラン制裁の対象に革命防衛隊を指定し、イラン産原油の5月からの全面輸入禁止を正式発表するなど、アメリカ・イラン関係の緊張が高まったこともあって、最初は原油価格は引き続き堅調に推移しましたが下落します。それ以降は原油価格は堅調に転じましたが、複数の関係機関では2019年の石油需要の成長は鈍化するとみられていました。

二つ目はシェアを奪われたくないという各国の思惑

つまり、「経済が伸びないという不安の面」と、「経済低迷でも依然と価格が変わっていない」点から石油の需要は低調という見方が世界的に広まり、サウジアラビアを始めとするOPECは生産減少に転じることを発表し、世界に同調を求めます。

それに反対したのがロシアなのです。ロシアは、減産を行わないと原油価格が暴落する可能性があることは認めつつも、米国にシェアを奪われるとして減産を嫌がったのです。シェアを奪われないように、少しでも生産をしようとしたわけですね。

【承】石油減産へ。しかしメキシコが大不満

ここまで前置きです。長くなってしまいました。

ここまで読んでいただければ、

価格戦争の原因
  • 米中経済摩擦などの問題等から2019年の経済が不透明になる
  • シェアをめぐるロシアとサウジアラビアの対立が起きる

という構造をわかっていただけると思いますが、そんなことを言っている場合ではなくなりました。

新型コロナウイルスです。

ヨーロッパやアメリカを中心に人の移動を制限する措置が広がり、車や航空機の燃料などの消費量が大きく落ち込んだからです。この結果、原油の値下がりは一段と加速しました。国際的な取り引きの指標となるニューヨーク原油市場のWTIの先物価格は一時、1バレル=20ドルを割り込み、2002年以来18年ぶりの安値まで落ち込むほど。

ここまで来てしまうと各国が歩調を合わせざるを得なくなります。(しぶしぶですが…)

緊張状態が続き、OPECプラスのエネルギー相、石油油担当相らによる1週間にわたる2カ国間協議、および4日間に及ぶビデオ会議が開催されます。

ここにOPECプラスのメキシコも参加しています。実はメキシコも石油産油国。

メキシコは石油産出量は世界11位の国なのです!

当初OPECの案では、1000万バレルの減産を暫定合意としていました。全ての参加国で一律に23%減産するという案です。

メキシコは日量175万3000万バレルを基準として、そこから40万バレルの減産に協力するよう要請されたが、拒否してしまいます。

ロシオ・ナーレ(Rocío Nahle)エネルギー相は協議を離脱した直後、日量10万バレルの減産を2カ月間行う用意はあるとツイッター経由で声明を公表します。

つまり、メキシコは妥協しなかったのです。。

これには二つの背景があります。

一つ目はメキシコは石油産業を基幹産業として1998年時点で日量300万バレル以上の原油を生産していたが、現在の生産量は日量170万バレルに落ち込んでおり、なかなか現状伸びていないからこそ今減らすわけにはいかないということ。

二つ目はメキシコは金融市場でオプション契約を結び、原油安のための保険としていました。そうした保険などの対策、備えをしていなかった産油国と一律で減産を強いられたことに不満だったということ。

これらの背景があり、メキシコは妥協しないで、ロシアとサウジアラビアの仲介を実現をめざすという独自のポジションで石油減産の圧縮を目指したのです。

【転】アメリカ・トランプ大統領がメキシコの減産を肩代わりすると発表

メキシコが拒否してしまえばこの合意は実現不可能になってしまいます。一気にOPECは窮地に立たされましたが、助けの手を差し伸べたのは意外に意外。なんとアメリカでした。

この問題についてメキシコのロペスオブラドール大統領は10日午前、トランプ米大統領との電話会談で解決したと発表。米国がメキシコの日量25万バレルの減産を肩代わりするとしました。  

トランプ大統領は10日、ロシアやサウジアラビアとの合意に向け「メキシコを支援する」ことで一致したと説明しました。トランプ大統領はさらに、メキシコの減産不足分を米国が補うとし、価格急落を乗り切るため米国の石油生産者が始めた減産分をメキシコの負担分にカウントすると述べました。

トランプ大統領が仲介したこの妥協案をもとにメキシコとサウジアラビアで協議がされることになりました。

この案により事態は急に動き出します。

【結】原油減産970万バレル合意へ

OPECプラスは12日、油の世界生産の1割にあたる日量970万バレルの協調減産に最終合意しました。

今年の5月~6月に970万バレル7月~20年末に770万バレル21年1月~22年4月に580万バレルを参加国で減産することになりました。

メキシコの減産幅は暫定合意の40万バレルの減産から10万バレルに削減されました。アメリカの妥協案を基にサウジアラビアなどが譲歩したとみられ、メキシコのナーレ・エネルギー相は感謝の旨をツイッターで表明しました。サウジアラビアなどOPECに対してはメキシコの外交勝利といってよいでしょう。

今回の合意を得て、世界の原油価格は4%以上上昇

新型コロナウイルスの感染拡大などで急落した原油価格を下支えし、値段を安定させる狙いがあります。970万バレルという日量の減産幅は過去最大ですが、それを上回る世界の原油需要は急減しており、供給過剰の解消につながるかは未だ不透明とのことですが、これからもさらなる安定が期待されます。

今回のOPECプラスの会合により、主要産油国は世界の原油生産を1割近く削減し、サウジアラビアとロシアの壊滅的な価格戦争に終止符を打つ歴史的な合意を成立させることになりました。

今回はちょうどタイミングよくアメリカが原産したことによってその減産分をメキシコの割り当てることができました。

メキシコにとってよい話ですが、アメリカにとってもメキシコに対して一種の外交カードになることは明らか今回はメキシコがOPECにけん制したことになりましたが、今後のアメリカとの関係もより気になります。

4/10新型コロナウイルス感染最新情報

メキシコの新型コロナウイルスの最新情報を掲載しております。2020年4月10日現在、感染者は3,844人に上り、国内全土で感染が拡大しております。

一日におよそ10%ずつ感染者が増えており、未だ緊張状態が続いています。

詳しくは、「メキシコのコロナウイルス感染者数と対策まとめ」の記事をご覧ください。

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ABOUT US

渡邉海也
メキシコシティに留学をしていましたカイヤと申します。スペイン語、アグリビジネス、移民問題をUNAMで学び、空手をメキシコでも稽古をし国際交流、そしてPinbox S.A. de C.V. でインターンという三本立てで生活をしていました。メキシコ滞在を通して感じたことを皆様にシェアできたらと思います。よろしくお願いします!