ご無沙汰しております、ようやく本職の繁忙期が終わった筆者です！
日本にお住いの皆様はいよいよ夏本番ですね、暑さに負けてなどいませんか?
暑い時期は食欲が落ちる、とも言いますが、夏バテしないようしっかり食事は取って下さいね。
今回はNETFLIXで見られる、食欲を刺激するメキシコグルメ番組を３つご紹介します。
全てスペイン語音声でも視聴できるので、夏休みのリスニング力強化にもお勧めですよ！
①SOMEBODY FEED PHIL (腹ぺこフィルのグルメ旅)
エミー賞を受賞したドラマ「HEY!レイモンド」の脚本家・プロデューサーである
食通のオジ様・フィルが世界各国のグルメを食べ歩くこちらの番組。
伝統的な料理から新進気鋭のレストランまで、幅広く紹介してくれるのが一番の魅力です！
シーズン１・エピソード６ メキシコシティ編
フィルとメキシコ料理の出会いは、NYでの貧乏生活中に食べたケサディーリャだったそう。
それとは一転、革新的な味付けの品々が揃う高級レストランからエピソードは始まります。
全てのメキシコ料理の基本・トルティーリャを極めた後は皆大好きタコスの名店を訪れます。
あまりの美味しさにフィルは大興奮！彼の奇行は是非番組を見てチェックして下さい（笑）
メスカルの飲み比べに挑戦した翌朝は、朝4時起きで朝食の名店『FONDA MARGARITA』へ。
シンプルな『卵と豆』『チチャロン』は衝撃的な見た目ですが味は絶品との事！
エピソードの後半では世界的に知られる名店『PUJOL』で少し挑戦的なコース料理を。
皿まで舐めたくなるモレを私も食してみたいものです…。
伝統的な品々と、都会ならではの洗練された料理が楽しめるエピソードです。
シーズン５・エピソード１ オアハカ編
フィルがCALENDA(パレード)に交じってダンスを披露する所から始まるこのエピソード。
オアハカ名物のMOLE NEGROも、材料をコマル(陶器の鍋)で焼き、
メタテ(石臼)でつぶす工程も見せてくれる本格派なお店でいただきます。
これもまた名物・チョコレートに舌鼓した後は、高級レストラン『ORIGEN』へ。
芋虫サラダから始まった(オアハカでは虫も珍味として食べます)コースのフィナーレは、
オーナーのお母さんが作ったモレ入りのTAMALES(トウモロコシのチマキ)。
個人的にオアハカグルメで一番試してほしいのが、フィルがチーズを伸ばしながら食べていたカボチャの花入りケサディーリャ！
オアハカチーズの食感・塩気と花のほろ苦い風味が魅惑的です。
フィルが訪れていたバーは私も訪問済！女性一人旅でも入りやすい店でした。
番組の後半ではオアハカが誇る美酒・メスカルの工房へ。アガベ畑の広がる荒野が美しい…。
フィルも実際に体を動かしながら、製造過程をじっくり見学していきます。
食文化以外にもオアハカの美しい風景や伝統文化がぎゅっと詰まったエピソードです。
②STREET FOOD: LATIN AMERICA
世界各地の屋台フードを紹介する番組のラテンアメリカ版。
アジア版では日本・大阪のタコ焼きが取り上げられていました。
エピソード3 オアハカ編
「SOMEBADY FEED PHIL」のオアハカ編で、フィルが訪れた名物屋台『DOÑA VALE』。
「顔につけながら食べた中で史上最高」と語ったソース・モリータを生み出した
屋台の主人ヴァレンティナ(DOÑA VALE)の半生と日常に迫ったエピソードです。
比較的ゆっくり話すDOÑA VALE。
少し訛りもありますが、スペイン語のリスニング力強化にはもってこいです。
彼女の屋台で出されているのがMEMELA(メメラ)。
オアハカ以外ではあまり見かけないかも一品かもしれませんが、
厚手のトルティーリャにラードを塗り、フリホーレスやチーズをかけた軽食です。
オアハカ中心部のはずれにあるアバストス市場に店を構える彼女。
農村部の大家族に生まれ育った彼女の幼少期は、一つの大事件によって一転。
都会に出ざるを得なくなった上、男家族との関係もうまくいかなかった彼女は
自身で店を構え娘を養っていこうと決心します。それが名店『DOÑA VALE』の始まり…。
絶品のモリータも逆境を乗り越えるための重要なカギとなるものでした。
その他に紹介されるモレ入りのエンパナーダやトラユーダもオアハカならではの一品！
観たら絶対にオアハカに行きたくなる…そんなエピソードです。
③HEAVENLY BITES MEXICO
個人的に『タコスのすべて』に次いで面白い番組だと思う『HEAVENLY BITES MEXICO』。
登場する品々は、メキシコを旅行経験者なら絶対見たことがあるB級スナックの数々！
例えばこんなグルメの看板、旅行中に道端で見たことありませんか?
・MICHELADA(ミチェラーダ、ビールにサルサやライム、塩、チリパウダーを加えたドリンク)
・DOLILOCOS(ドリロコス、ドリトスなどのチップスにキャベツ等野菜の千切りやナッツなどトッピングし、サルサをかけたスナック)
・TORTAS(ソフトフランスパンで作るサンドイッチ)
この番組で紹介されるのは、そんな品々の進化系！とにかく「デカ盛り」なのです！
肥満人口が世界一、という不名誉な称号を得たこともあるメキシコの人々が
とにかく乗せたいものを全部乗せた！という一品は我々の想像の範囲を軽く超えてきます。
言葉では表現しきれないので、まずはこの画像をご覧ください…！
ちなみに一番手前の一皿にはチップスの上に野菜類を乗せた上で
・TAKIS(筒状の赤い物、チリレモン味のトルティーリャスナック)
・CACAHUATE JAPONES(茶色の丸い物、甘辛醤油味の殻が付いたピーナツ)
・CUERNITOS(白い細長い物体、酢漬けの豚の皮)
…といったメキシコ版駄菓子がこれでもか！とトッピングされています。
デカ盛りが健康に対して与える悪影響をフォローする気もない栄養学者など
番組に登場する胡散臭いコメンテーターたちも個人的にはツボです（笑）
またじっくりリスニングしてみると「SALSITA」など縮小詞が多用されているので、メキシコのスペイン語をマスターしたい方にはピッタリ！
お腹が空いている時に見ても胃もたれを起こしそうなこの番組、
YOUTUBEで爆食ASMRなどを見るのにハマっている方へ強くお勧めします！
番外編・実食レポート＠CARNITAS DON RAUL
今まで番組紹介を読んできて、少々へそ曲がりな読者の方ならこう思うはず。
「Netflixの番組で紹介されている店は本当に美味しいの？」
そんな疑問を検証すべく、今回は『タコスのすべて』で登場したカルニータスの名店
CARNITAS DON RAULに行って、自慢のカルニータスを実食してみました！
お店に行く前には『タコスのすべて』を見て予習していきましょう！
番組内で紹介されている店をまとめたページもあるので参考にして下さいね！
実際の店の様子はこんな感じ！
モレリアの中心部から延びる大通りをまっすぐ歩いて20分程の立地にあるこちらの店。
住宅街の中でも店の前は多くの車が停められ、店の前は肉を求める人々で混み合ってます。
店内は意外にも白を基調とした清潔感溢れる雰囲気！
備え付けの大きなテレビでは誇らしげに常時『タコスのすべて』が放映されていましたよ。
いざ実食！お味はいかに…
注文から10分もたたないうちに、お皿にこんもりとカルニータスが盛られてやってきました！
今回は250gのsurtidos(色々な部位のミックス)をオーダー、この量で95ペソでした。
もちろんトルティーリャも冷めないよう、可愛いカゴに入れられて運ばれてきましたよ。
さて、いよいよ実食！焦がしたトマトとチレのサルサや、タマネギのハバネロ入りマリネを
お肉と共にトルティーリャに乗せていただきます！
お肉の塩気が強すぎないから、素材本来のうまみがサルサなどと合わさって美味です！
脂っこくなりすぎず、だからと言ってパサパサとした食感ではないのも大きな特徴で、
肉の繊維に沿ってフォークで柔らかくほぐすことが出来る程。
その場で全部食べ切れなかったので、持ち帰り用にしてもらいましたが
冷蔵庫で保管しても肉の繊維の柔らかさは健在でした！
まとめ
メキシコグルメ番組3選、いかがでしたか？
筆者は番組を見ているだけでお腹が空いてきた上、オアハカに帰りたくなりました…。
(『HEAVENLY BITES MEXICO』は逆に胃もたれがしました…あれは強烈な番組です)
日本ではまだまだTEXMEX=メキシコ料理、と捉えている方が多いかと思います。
豊かな食材と伝統的な調理方法から生み出される、本場のメキシコ料理を目で味わってみては?
朝食のパンを食べていた『ROSETTA』も訪問済。芳醇なバターの香るROLL DE GUAYABA(グアバジャム入りデニッシュ)が絶品です。店も超オシャレ！
チュロス専門店EL MOROはMEXINAVIでも紹介されてますね。