【9/17更新】新型コロナ情報|メキシコシティとグアナファト州の信号まとめ

【ビジネスコラム】ニューノーマルを経て変わっていくメキシコ社会と企業たち

9月のメキシコの新型コロナの状況

メキシコの新型コロナウイルスの最新情報を掲載しております。2020年9月16日現在、感染者は680,931人に上り、国内全土で感染が拡大しております。

▼9月の経済活動再開の指針は?▼

今週より「黄色」信号の州が増えました。詳しくは、「メキシコのコロナウイルス感染者数と対策まとめ」の記事をご覧ください。

【新型コロナ】9月14日~9月20日の信号情報|州ごとの感染者数、メキシコシティとグアナファト対応のまとめ

NORIのメキシコ!ビジネストレンド|メキシコのニューノーマルとビジネス環境の変化(後編)

こんにちは。あなたの会社のメキシコ事業を応援する企業、プロデンサの川村と申します。

私は、2001年からメキシコに在住しています。また、今のお仕事の前は、日系企業でのべ12年勤務した経験もあります。

ささやかながら、私の経験が日本とメキシコの良き橋渡しになってくれればと思います。宜しくお願い致します。

メキシコ事業コンサルタントです。 1996年~98年にグアナファトに留学し、 卒業後2001年からメキシコに住んでいるおじさんです。 以前、現地日系自動車部品メーカーで延べ12年働きました。 妻はメキシコ人です。 歳なのでトルティージャも米も最近は控え気味です。 何かご相談があれば、いつでもどうぞ。

さて、以前は「メキシコ!ちょっとだけフリーク」というタイトルで、メキシコ生活に関するコツやポイントを6回に亘って説明しました。

あなたの会社のメキシコ事業をバックアップ! PRODENSA(プロデンサ)ご紹介

今回は5回目で、内容としては先月の続きです。

米国でのトランプ政権誕生メキシコでの政権交代や、ようやく今年7月に発効にこぎつけた米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)、そして今年に入ってからの新型コロナウイルス騒動などで、メキシコを取り巻くビジネス環境は以前と大きく様変わりしています。

また、5月にお伝えしたデジタル化、そして前回のミレニアル・センテニアルがこうしたデジタル媒体を用いることにより、世界全体のビジネス環境に与えている影響も無視できなくなっています。

▼前回の記事はこちらから▼

USMCAがメキシコの産業界に与える影響や内容|コロナ禍と絡まって直面する課題とは

会社にまつわる色々な情報は噂話に至るまで、会社を通すことなく自由に発信できてしまう世の中です。メキシコで事業をするにあたって、どのようなことに企業はこれから気を付け、どんな方策を導入していけばよいのか、考えて頂ければ幸いです。

ニューノーマルとメキシコとの相性?に関する考察

皆さん聞きなれたかもしれませんが、もう一度「ニューノーマル」とは何か、おさらいしましょう。

 実は、この言葉自体は最近のものではありません。もともとはビジネス用語で、2007年~2008年にあった世界金融危機、リーマンショックを経て生じた、構造的変化を指します。「ニュー+ノーマル」、つまり「新しい常態」とでもなるのでしょうか。

 しかし皆さんも既に体験されている通り、今年に入って起こった新型コロナウイルスに端を発する社会・経済などの大きな変化は、今までの常識、価値観を覆すインパクトを世の中に与えていることは、疑いようのない事実です。

 このメヒナビ読者の皆さんも、多くが「職場の事務所」でも「学校の図書室」でもなく、「家の中」で本稿を読まれているかと思います。

私も、今年の初めまでは「営業活動」と言えば、計画を立てて、電話やメールで「〇月×日△時にお伺いしたいので、宜しくお願い致します。」と言い、車を何時間も走らせて、また時には飛行機に乗って、お客様と「面談」をし、遅くなったらホテルに宿泊…という日常が、メキシコ含め北米大陸では普通だった、と、本稿を読んでいる営業担当の皆さんは頷いて頂けるかと思います。

 ところが、ニューノーマル下では多くの作業が「パソコン」と「インターネット」で、日がな一日家の机の前で過ごす日々に。

座っていると、パソコンの画面を眺めている時間が増え、目は疲れる、でも余り歩かない生活に。そして、台所が近いので、小腹が減るとついついおやつに手が…は、皆さんも経験済みかと思います。

 お仕事では現場などで作業のため外で働かれている方々も、仕事帰りはせいぜいスーパーで「ソーシャルディスタンス」をしながら買い物、そしてまっすぐ帰宅、パソコンやテレビで映画を見たり、本を読む、家族と過ごす…もしかすると、買い物も通信販売、食事も「出前(古いですかね)」、ケータリングで持ってきてもらっているかもしれませんね。

メキシコでのニューノーマルはどんな感じ?

 ところで、メキシコの人々は今のニューノーマル、とりわけ「ホームオフィス」や「ソーシャルディスタンス」について、どのように見ているのでしょうか?

 ホームオフィスについては、もともとメキシコの人々は「家族」で一緒に過ごすことが当たり前(特に休日)のようなところがあります。

ですので、家で仕事をすること自体については周りで聞いていると、概ね受け入れられていると私は思っています。

プライベートとの兼ね合いについては、私が日本の記事などを読む限りは、メキシコの方が寛容にとらえられています。

私の職場でも、部長級の女性社員に最近子供が生まれました。

若くして辣腕(らつわん)な彼女は連日何本もテレビ会議をこなしています。旦那さんも別の会社で働いているので、赤ちゃんを抱え乍ら会議に出席せざるを得ないこともしばしば。

でもたまに赤ちゃんの声が聞こえて会議が中断しても、皆待機するようにしたり、「かわいいわね~」と出席者が声を掛けたり、とてもほのぼのしています(こういうゆとりは、世の中に絶対必要だと思います)。

また国土が広いため、もともとメキシコ国内の複数の拠点をつないだり、外国顧客・海外事業所とのテレビ会議は通常から行われているものでした。

ただ他国でも同様だと思いますが、ホームオフィスを通常の勤務形態にしようとすると、出退勤管理をどうするのかとか、経費(インターネット接続費用や電気代)は会社がどう面倒を見るのか、など、これまでの法律で考えられてきた「労働」の概念から逸脱する部分も出てきますので、このあたりはメキシコでも課題になってきつつあります。

 もちろん、物理的に人手がかかる工場などでの作業は、ニューノーマル下での衛生・安全対策を行いながら、今まで通り続けていかなかればなりません。「ソーシャルディスタンス」もその一つなわけですが、メキシコ人の職場の仲間や友人たちからは、こんな声が聞こえてきました。

〇 ふれあいがないので、人間味が感じられない時がある

〇 マスクを着けたりアルコール消毒も慣れた。店も混みあってないので良い

〇 服装に気を遣わなくなった。Tシャツ、短パン、サンダルでビデオ会議対応(笑)

 メキシコ全体としてはニューノーマルを冷静に受け止めているという印象ですが、一方でメキシコ人がこれまで続けてきた習慣(挨拶の時に握手、抱擁やキスをしたりする。また、外見や形式を重んじる)と、どう共存していくのかは、とても関心のあるところです。

企業は「モノづくりが優秀」だけではなく「社会的評価」も視野に入れる時代

冒頭に話した通り今の世の中(情報が国家に統制されている等がない限り)は、SNSなどを用いて個人が好きなことを好きなだけ、好きなところで好き勝手に、情報を発信できてしまいます。これは、人と会って話したり、電話や手紙(死語ですね)が媒体であった数十年前との大きな違いです。

 従って、企業も経営の上で今の世の中に即した企業管理、特に従業員、地域社会での企業の評判や、いわれのない噂話などに、十分に気を遣い、またそのために必要なリソースを確保していく必要があると思います。

 数年前に遡りますが、メキシコでもある日系自動車メーカーの工場での職場環境などに対して、「作業員を酷使している」「労働に見合った賃金を支払っていない」などの情報がネット上で回りました。その後しばらく、日系企業が多く進出している地域でも「日本の会社はこき使う割に給料が安い」などといった、ステレオタイプな評判が聞かれ、各社人事部では人の確保に非常に苦心されておりました。

 情報が氾濫する現代は、我々一人一人が情報リテラシー(情報を集め、活用する能力)を高めていく必要があります。

数十年前に比べて、色々なことがインターネットを通して飛躍的に簡単、しかもお金を掛けることなく出来るようになった一方、どこから出て来たのか、本当かどうかもわからない情報が一瞬のうちに世界中を駆け巡ってしまう時代です。「フェイクニュース」などは、まさにネット時代が産んだ悪者の一つと言えるでしょう。

 これはどこの世界でも大体同じだと思いますが、ことメキシコに関して話しますと情報の管理に気を遣うべき点が、いくつかあると思っています。

一つはニューノーマル以前からのことですが、本来機密事項であるべき従業員一人一人の給与や待遇に関する情報が、会社の中で漏れてしまっている、ということを話されていた私の会社のお客さんが何人も居られました。

 メキシコ人は、自分たちを「カニ」に例えることがあります

日本には「出る杭は打たれる」という言葉がありますが、メキシコ人も誰かが横並びから飛び出そうとすると、足を引っ張る心理が働く、という人に何人も会っています。前述の情報漏洩も、もしかするとこうした心理の延長線上にあるのかもしれません。

 またさすがに現在は日本でも行われていないと思いますが、パワハラ・暴力等はもってのほかです。

2012年に中部ケレタロ市の韓国系企業で、韓国人スタッフがメキシコ人スタッフに「蹴り」を入れる光景が、監視カメラから何らかの方法でネット上に拡散し、労働当局立ち入り、操業停止、さらに取引先役員も巻き込んで記者会見、謝罪という騒ぎが、メキシコ全国ネットで放映されました。

これはちょっと極端な例だと思いますが、一般的に日本でまかり通っている労務管理、従業員の教育が、日本の外では決して受け入れられるとは限らないことを、是非認識してくださいね。

最後に~USMCAをもっと知りたい!という方へ~

 我々プロデンサでは、貿易ルールコンプライアンスを始めとして、メキシコで事業を行いたい、また今のメキシコ事業においても経理、人事、環境安全衛生や市場調査、その他いろいろな面で企業さんのお手伝いをすることが出来ます。

 「メキシコで物やサービスを販売してみたい」という方、「メキシコで製造を行うための事業設立や、業務提携などについて知りたい」という方、そして「現行事業のお手伝いが必要」という方は、是非私宛(nkawamura@prodensa.com)連絡を頂ければと思います。

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Nori
メキシコ事業コンサルタントです。 1996年~98年にグアナファトに留学し、 卒業後2001年からメキシコに住んでいるおじさんです。 以前、現地日系自動車部品メーカーで延べ12年働きました。 妻はメキシコ人です。 歳なのでトルティージャも米も最近は控え気味です。 何かご相談があれば、いつでもどうぞ。