こんにちは、ライターのゆうきです。
以前DELEのB2とC1を合格した時の勉強法や試験対策を書いたのですが、多くの方に見てもらえてとても嬉しいです!
でもなかなかB2、C1レベルに到達するのって大変ですよね。自分もスペイン語の勉強を始めてから結構時間がかかりましたし、メキシコ留学もしました。段階を踏むのは大事だと思います。
メヒナビの読者の方、そしてTwitterで私をフォローして下さっている方の中にはこれからDELE B1を受ける!という方がたくさんいました。これからスペイン語圏に留学しようと考えている人や、初級者から抜け出したい人は指標としてDELE B1の合格を目指してみるのが良いと思います!
そこで今回はDELE B1合格を目指す方向けに、試験対策・勉強法・参考書などをご紹介していこうと思います!
- DELE B1をこれから受験予定の方
- DELE B1を受験しようか迷っている方
- スペイン語圏への留学を考えている方
DELEとは?
セルバンテス文化センター東京によると、
“DELEスペイン語検定はスペイン教育・職業訓練省の下に、スペイン国外ではインスティトゥト・セルバンテスが実施する、高い信頼性をもったスペイン語の検定試験です。
1988年にスペイン語を母国語としない人々のスペイン語能力を測るテストとしてはじまり、現在DELEは世界100カ国以上で実施されています。スペイン語圏への留学、就職などの際に語学のレベルを保証するものとして国際的に認められています。”
と書かれています。
20カ国以上、5億人もの人々に話されているスペイン語。話者の数では世界第4位、国際通信における重要性では第2位に位置し、多くの文化人が創作活動にスペイン語を用いています。世界中で何百万人が勉強しているのもこのためでしょう。スペイン語は実用性が高く、専門的領域で日々その有用性が高まっているだけではなく、豊かな文化を生み出し、対話を築くことにも貢献しているのです。
読解、聞き取り、作文、口頭の四技能を試験され、自分の能力をかなり正確に測ってくれます。
DELEの詳しい情報は以下のセルバンテス文化センターのHPからご覧ください!
DELEのレベル分けは?
DELEスペイン語検定のレベルはヨーロッパ言語共通参照枠MCER(CEFR)に基づき、A1(入門)、A2(初級)、B1(中級)、B2(中上級)、C1(上級)C2(最上級)があります。
よく言われているのがB2を持っていればビジネスレベル。
CEFRとかレベルを言われてもよくわからない人は英語の試験のレベルを見れば分かりやすくなるかと思います。
つまりDELE B1は英語の資格だと、英検二級と準一級の間、TOEICだと600-700点代と同等の扱いということです!
個人的にはDELE B1は大学生でスペイン語圏への学部留学前には欲しいところだと思います。語学留学なら全然問題ないと思います。留学を考えていない大学生は卒業前にB1を取得できれば良いと思います!
社会人で学習を始め、初心者を抜け出してランクアップを考えている方、将来スペイン語圏で働いてみたい方はB1は良い目標になると思います!
DELEはSIELEやスペイン語検定とどう違うの?
スペイン語の試験はDELEの他にSIELEやスペイン語検定もあります。それぞれとの違いをまとめてみました!
DELE | SIELE | スペイン語技能検定 | |
レベル | A1~C2のレベル別 | 一つの試験でA1~C1まで測れる | 6級~1級 (6級は英検4級、3級は英検準1級と同レベル) |
日程 | 年2~3回 | 週に数回 | 年2回 |
有効期限 | なし | 5年 | なし |
実施方式 | 試験会場で紙媒体 | 試験会場でPC | 試験会場で紙媒体 |
試験問題 | 読解、聴解、文章表現、口頭表現 | 読解、聴解、文章表現、口頭表現 | 筆記試験のみ(6級) 読解、聴解(5~4級) 筆記試験+面接(3級~1級) |
結果発表 | レベル別合否 | 1,000点満点で評価+ヨーロッパ言語共通参照枠(MCER)に基づいたレベルを評価 | レベル別合否 |
結果発表までの所要時間 | 約3ヶ月 | 最大で3週間 | 4~6級は約2ヶ月後 3~1級は一次試験結果は二次試験の7日前まで |
個人の意見としてはやはり世界で使える資格の方が良いかなとも思うので、DELEかSIELEをオススメします。
DELEの方が認知されていますし、有効期限はないため、私はDELEをオススメします。しかしDELEは時間がかかる上に、費用は高く、不合格になる可能性ももちろんあります。
なので、すぐに結果が必要な方、不合格でお金を無駄にしたくない方はSIELEも良いと思います!
気になるDELEの合格点
配点は、リーディングとライティング、リスニングとスピーキングの2つのグループ分かれていて、両方で6割とると合格です。
各技能25点なので各グループで30/50点取れば良いという訳です!逆に片方のグループが満点でももう一方が6割りを下回っていたら不合格になります。なのでバランスが重要です。
でも60%って考えるといけそうですよね!
DELE B1の試験形式について
モデルが公開されているので難易度や形式を見たい方はこちら
リンクを見てもらえば分かると思いますが、軽く説明します。
DELE B1のリーディング
試験時間は70分。問題は全て選択肢。
Tarea 1:6人の会話を読み、その後の説明と合致する選択肢を選びます。
Tarea 2:長文を読み、当てはまる選択肢を3つからを選びます。
Tarea 3:三つの文章を読み、6つの問いに対して適切な文章を選びます。
Tarea 4:文章の穴埋め問題が6問。2つの選択肢はダミーです。
Tarea 5:3択の単語の穴埋め問題が6問。文法、語彙の問題です。
DELE B1のリスニング
試験時間は40分。
Tarea 1:短文を聞き、3択から選ぶ問題が6問。
Tarea 2:一つの音声を聞いて、3択から選ぶ問題が6問。
Tarea 3:一つの音声を聞いて、3択から選ぶ問題が6問。
Tarea 4:6人が話すのを聞き、適切な選択肢を選びます。3つがダミー。
Tarea 5:二人の会話を聞き、誰に当てはまるか、もしくはどちらにも当てはまらないかを答えるのが6問。
DELE B1のライティング
試験時間は60分。ペンで書きます。
Tarea 1:手紙やメールを読み、100-120語でその返答を書きます。書く内容もいくつか指定されています。
Tarea 2:二つの課題から一つを選び、130-150語で書きます。
DELE B1のスピーキング
試験時間は15分(事前準備も15分)。準備時間にTarea1とtarea2の準備ができます。
Tarea 1:テーマを一つ選び、2-3分のプレゼンをおこないます。
Tarea 2:tarea1で選んだテーマについて3-4分試験官と会話をします。
Tarea 3:写真を一枚選び、1-2分で状況を説明した後、2-3分試験官の質問に答えます。
Tarea 4:2-3分試験官とロールプレイをします。
DELE B1の試験対策・参考書
文法強化
語学にはどうしても文法はつきものです。
文法がなくても会話が通じる、みたいな考えは、言葉を上手く操れるようになりたい人は取り除きましょう。
もちろん、「文法を考えすぎて何も話す事ができない」などであれば、最初は気楽に考えるべきですが、レベルアップしていくためには文法の強化は必須です!
文法は基本的には文法書の説明を読み進めていき、理解した上で実際に自分で使っていくと覚えるようになります。
まだ文法書を買っていない人はこちらの文法書がオススメです!
文法から学べるスペイン語
- 接続法まで一通りさらってある
- 文法の用法、練習問題、会話例文がある
- CD付き
- 単元の区分が細かくて丁寧
- 文字が大きくて読みやすい
- 初級者から中級者向け(上級者向けではない)
⭐️まずは文法を一通り学んでみたい人にオススメ!
「とっつきやすい」というのが第一印象です!
一通り文法事項はさらってあるものの、深堀はされすぎてないので初めの一冊にとても良いと思います!
これならわかるスペイン語文法 入門から上級まで
- 一冊で初級者から上級者の文法学習をサポート(中上級者にオススメ)
- 例文が多くて用法も一緒に学べる
- テーマ別の章立て(名詞と名詞句、動詞の時制など)
- 350ページ以上のボリューム
⭐️文法をしっかり深いところまで知りたい人にオススメ!
文法がかなり詳しく書かれています。
文法の説明の後に例文がちゃんとあるので、深い部分も理解しやすくなっています!
しっかりスペイン語を勉強したい人にはオススメの一冊です!
外大モジュール
もしオンラインで無料で勉強してみたい方は東京外国語大学のサイトが非常にオススメです!
初中級者の範囲はカバーされていると思います。
語彙強化
DELEにおいて単語はかなり重要です!
単語を覚えるのは大変ですが、表現を多く知っていて損はありません!
実際に私のスペイン語学習のブレイクスルーのポイントは語彙でした!
スペイン語は上級者向けの単語帳はあまり良いのはありませんが、初中級者向けならオススメの単語帳があります。
私が学習を始めたときはこの単語帳を使っていましたが、もしかすると簡単すぎるかもしれません。
単語帳がしっくりこなかったり、自分の持っている単語帳に載っていない単語と多く出会うようになったら、自分で単語帳を作ってみても良いかもしれません!
ただし簡単な単語も書いていくと果てしないので、ベースの単語は単語帳、レベルが上がってきたら自分で作るのをオススメしたいです!実際私はB2とC1を受けるときは自分で単語帳を作って勉強していました。
そして単語帳の活用に仕方についてアドバイスがあります。それはあまりじっくり取り組まないことです。
早いスパンで何度も単語を目にすることが記憶に定着させるコツです!
DELE B1のオススメ参考書
DELEの参考書って実はそんなにないんですよね、、、しかも全部スペイン語で書かれていますし。
ここでは二種類紹介します!私のオススメは一冊目のPreparacion al DELE B1の方です!
いろんなレベルの参考書・文法書・単語帳などを紹介しているので、こちらのページもぜひご覧ください!
Preparacion al DELE B1
- DELE対策の代表的な参考書
- 全てスペイン語で記述されている
- テーマごとに分かれていて、テーマの最初に単語集がある
- 全て実際の試験形式で試験に慣れることができる(全6~8回)
- 解答の解説が詳しく書かれているわけではない
- 文法などの解説はないので、そこは別に勉強する必要あり
- 解答別売(※問題集と解答の出版年がずれているが、新しい問題集は内容が変わったのではなく、音声データがCDからダウンロードに変更されたためである)
⭐️模試をとにかく解いて、試験に慣れたい人にオススメ!
とにかく実戦形式が良い人はこの本がオススメです。
単語集があるのも推しポイントです。
絶対に問題と回答をセットで購入してください!
EL CRONOMETRO B1
- 問題が噛み砕いて説明してあって、例題もある
- 解き方の方針が書かれている
- 全てスペイン語で記述されている
- 手紙の書き方の解説がされている
- 模試4回分収録
- 音声はダウンロード式
- マークシート付きで本番の準備もできる
- 解答の解説は詳しくない
- 海外のスペイン語学習者には人気
⭐️DELEが初めてで、形式や解き方が分からない人にオススメ!
B1でDELEデビューの人も少なくないかと思います。
解き方などが書かれているので、形式を知るという意味でもオススメです。
DELE B1のリーディング対策
ここでは私なりの勉強法をご紹介していきます。
- 時間を制限せずに、根拠を考えながら解く(分からない単語・表現をチェックしていく)
- 答え合わせ
- 間違えた問題ではどのように根拠が間違っていたか、正解した問題でも自分の考え方は正しかったかを確認する
- 分からない表現を調べてリスト化する
- 一定の期間を空け、今度は時間も気にしながら解く
ここで大事なのは、最初は時間を制限せずに解くということです。
時間を気にすると焦ってしまい、根拠を考えずに答えてしまうため、初見の問題を無駄にしてしまいます。時間がかかっても良いので、まずは根拠に基づいた回答を心がけましょう!正答率が高ければ、自分はしっかり読めているから、あとは早く読む練習をしよう、となります。反対に正答率が低ければ、課題は時間ではなく、語彙や文法など別のところに見つける事ができるはずです。
さらに表現をリスト化することで、自分だけの単語帳が出来上がります。効率良く自分の知らない単語を集める事ができます。
DELE B1のリスニング対策
リスニングもDELEに特化した方法があります!
①一度模擬問題を解く(根拠を持った解答を心がける、貴重な初回を適当に答えてしまうのはもったいない!)
②答え合わせを行う(もう一度聞けばわかりそうな気がする!って思った場合は答えを見る前にもう一度聞いて、答えに変更があったら前の解答も記録に残しながら修正する)
③スクリプトを確認して分からない単語・フレーズは調べてメモする
④なぜ間違えてしまったのか考える(どの単語を聞き逃したのか、どこを勘違いしたのか)
⑤正解した箇所は自分の根拠通りか確認する(たまたま答えがあっていることもある)
⑥スクリプトを見ながら音声を聞く(どこを聞き逃したか、聞こえていたと思った箇所が間違っていないか)
⑦シャドーイングを行う
⑧音声の内容を忘れた頃にもう一度同じ問題を解いてみて正答率が上がっているかチェックする
この勉強法はリーディングと良く似ています。しかしこのやり方は最初の模擬試験の問題をある程度聞こえる事が前提となっています。最初から全然聞こえなくて、模擬問題を解く事ができない段階の人もいると思います。リスニング力そのものを上げたい方はまずシャドーイングから始めてみましょう!!
シャドーイングの詳しいやり方・教材はこちらで説明しました!
DELE B1のライティング対策
ライティングは一人では非常に対策しにくいですよね。
書くときに意識するのは、当たり前かもしれませんが、
「設問の指示にちゃんと従い、一貫性のある文章を書き、文法を間違えずに、語彙を適切に使う」です。
ライティングではテンプレートを頭に入れ、接続詞を上手く使うことを心がけてみてください。接続法過去などの難しい表現は必要がないように思えますので、そこは安心してください。
練習では積極的に色々書いてみて、ネイティブの知り合いに添削してもらってください。私はここでも最初は時間を気にせずに書き、そして辞書を使ってよければこの表現を書きたい、みたいなのも練習の時にチェックしていました。それでも当日は意外と時間に終われると思うので、本番前は時間を意識してくださいね!もしネイティブの知り合いがいないようでしたら、オンライン会話などでお願いしてみましょう!
練習で自信のある表現を培い、本番では自信のある表現のみ使い、とにかく減点されないことを考えていました。
ライティングに効果のありそうな記事も書いていますので、こちらもご覧ください!
DELE B1のスピーキング対策
こちらが一人で勉強するには一番難しい技能ですよね。
DELEの試験対策としては、論理的に流暢に話すように心がけてみてください。最初は難しいと思うのですが、練習をすれば徐々に慣れていくので大丈夫です!問題は写真の説明やロールプレイなど、想像力が大事になってきますので、苦手な方は想像力を働かせるところも対策しましょう!
簡単な内容が口から出てこない段階でしたら、まずは簡単な例文などを言えるようにしましょう!自分の身の回りのことをスペイン語で考える癖をつけてみてください!
一番良いのはネイティブと話すことなので、友達やオンラインレッスンで実際に話す機会を設けましょう!
それでも現地に住んでいないのではコンスタントに話せないと思うので、私はよく独り言を言っていました。意外と効果ありますが、問題は間違って覚えてしまうことなので、ちゃんと確認しないといけませんね!
まとめ
いかがだったでしょうか。
もし取り入れてみたいと思うものがあればぜひ活用してみてください!
応援しています!