【完全版】難しい接続法を徹底解説!【スペイン語中上級者向け】

スペイン語の動詞には直説法接続法があるのをご存知ですか?

直説法現在から徐々に勉強していくことになると思いますが、接続法はなかなか難しくて挫折しそうになると思います。

しかし、接続法を使いこなせるようになると、表現の幅が広がり、伝えたいことを正確に伝えることができます。

DELEのレベルで言うと、B1くらいからは接続法が必要になります。

そこで今回は接続法についてかなり詳しく触れていきたいと思います!
長いので少しずつ読んでもらったり、疑問点の解消に使っていただけたら嬉しいです!

今回の目的

・接続法について知る

・接続法を使いこなせるようになる

接続法とは?

まずは接続法とはなんぞや、っていう話です。

一言で言うのは難しいですが、使われる状況として、

・願望
・疑い
・可能性が低い
・否定
・感情
・目的
・未来
・譲歩
・条件
・非現実条件文
・命令形

など様々あります!

全部覚えなくても大丈夫です。
一つずつ例文と共にみていきましょう。

全てに当てはまるわけではありませんが、私の印象としては、現実に起こっていないことは接続法を使う可能性が高いです。

そのため、英語の仮定法と似ていると言われますが、比べるとスペイン語の接続法の方が使用頻度はとても高いです!

ちなみに接続法には、接続法現在、接続法過去、接続法現在完了、接続法過去完了があります!

接続法の活用

接続法現在の活用

接続法現在の活用を見ていきましょう!

接続法現在の活用単数複数
一人称hablehablemos
二人称hableshabléis
三人称hablehablen
■hablarの接続法現在の活用
接続法現在の活用単数複数
一人称comacomamos
二人称comascomáis
三人称comacoman
■comerの接続法現在の活用
接続法現在の活用単数複数
一人称vivavivamos
二人称vivasviváis
三人称vivavivan
■vivirの接続法現在の活用

不規則活用は直説法現在と同じような変化をするので頭に入れておいてください!

接続法現在完了

一緒に接続法現在完了の活用も覚えておきましょう!

直説法現在完了と同じようにhaber+過去分詞で構成されます。

意味も同様に完了したばかりの出来事を指します。

接続法現在完了単数複数
一人称hayahayamos
二人称hayashayáis
三人称hayahayan
■haberの接続法現在の活用

接続法過去の活用

接続法過去の活用にもルールはあります。

直説法点過去三人称複数形の語尾ronの部分をraに入れ替えて、それからそれぞれの活用の語尾に変えます。
hablarの直説法点過去三人称複数形はhablaronなのでhablaraとなります。

用法としては、接続法現在の時制を過去で使う場合、そして特定の場合は接続法過去として使わないといけない場面があります。

接続法現在の活用単数複数
一人称hablarahabláramos
二人称hablarashablarais
三人称hablarahablaran
■hablarの接続法現在の活用

接続法現在の活用単数複数
一人称comieracomiéramos
二人称comierascomierais
三人称comieracomieran
■comerの接続法現在の活用

接続法現在の活用単数複数
一人称vivieraviviéramos
二人称vivierasvivierais
三人称vivieravivieran
■vivirの接続法現在の活用

接続法過去完了の活用

直説法過去完了と同じようにhaber+過去分詞で構成されます。

用法は接続法現在完了の過去、または特定の場合があります。

接続法現在完了単数複数
一人称hubierahubiéramos
二人称hubierashubierais
三人称hubierahubieran
■haberの接続法過去の活用

全部一気に覚えるのは難しいのですが、例文で少しずつ触れて慣れていきましょう!

接続法の名詞節の用法

まずは名詞節内での用法をみていきます。

基本は接続法現在を使いますが、他の時制も少しずつ混ぜていくので頭を整理しながら勉強してみてください!

疑い・否定

まずは例文を見ていきましょう。

疑いの例文

①Creo que él vive en Oaxaca.
(私は彼がオアハカに住んでいると思う。)

No creo que él viva en Oaxaca.
(私は彼がオアハカに住んでいるとは思わない。)

②はque以下の部分(従属節)の動詞(vivir)の活用が接続法になっているのがわかると思います。
これは否定の動詞が主節にあると従属節の動詞が接続法になるというものです。

理論が分かったところで、他にどんな動詞を使うと「疑い・否定」になるかを見ていきましょう!!

疑い・否定の例文

No pienso que termines la tarea hoy.
(私は君が今日宿題を終わらせるとは思いません。)

Dudé que lo recordara.
(私は君がそれを覚えているとは思いませんでした。)

No estoy seguro de que se despeje mañana.
(明日晴れるかどうかは私には確かではありません。)

No es verdad que él siempre llegue puntual a la cita.
(彼がいつも時間通り待ち合わせに来るというのは本当ではありません。)

だんだん分かってきたのではないでしょうか!
Noがつく否定だけではなく、dudarのように一単語で「疑う」を示す表現もあるので注意してください!

Estar seguro de que の de を忘れないようにしましょう!!!

そしてもう一つ重要なのは、可能性を表すときも接続法を使います!
スペイン語では可能性が100%でないと疑いを示すと考えるようです。

可能性の例文

Es posible que no te entiendan.
(彼らは君のいうことを理解していないかもしれない。)

Es probable que esa tienda cierre temprano hoy.
(そのお店は今日早く閉まるかもしれない。)

Puede que llueva.
(雨が降るかもしれない。)

Es imposible que partamos mañana..
(明日出発するなんて無理だ。)

「否定・疑い」は接続法を使い、そして「可能性」も接続法を使います。

願望・要求

願望・要求を表す動詞をいくつ知っていますか?

querer
esperar
desear
pedir
mandar
aconsejar
proponer
recomendar

これらの従属節でも接続法を使用します!

少しトリッキーなものも扱いますね!

願望・要求の例文

Quiero que me llames después.
(後で私に電話して欲しい。)

¿Deseas que te enseñe más fotos?
(君はもっと写真をみたいですか?)

Mamá me dice que lea libros.
(ママは僕に本を読むように言う。)

El médico le aconseja que no fume tanto.
(医者は彼にそんなにタバコを吸わないように忠告する。)

Les sugiero que se levanten temprano.
(私はあなたたちに早起きするように勧めるよ。)

Mi amigo me recomendió que hiciera más ejercicio.
(私は友達にもっと運動をするように勧められた。)

El padre no deja a su hija que salga por la noche.
(父は娘に夜外出することを許さない。)

Es mejor que volvamos por la tarde.
(私たちは午後に戻ってくる方が良い。)

Es necesario que usted tome agua durante el ejercicio.
(運動中に水分を取る必要があります。)

「〜して欲しい」だけではなく、勧めたり、忠告したり、許可したりするのも接続法を使います。

主節と従属節の主語が変わるときはqueを用いて接続法を使うわけですが、
主語が同じ場合は不定詞を使います!

Quiero dormir.(私は寝たい。) 
Deseo ir a Guanajuato.(私はグアナファトに行きたい。)

まだまだたくさんこのような動詞があるので、ぜひ出会ったら思い出してください!

感情・評価

「嬉しい」、「楽しい」など感情を表す動詞をいくつ知っていますか?

Alegrarse de
asombrarse de
contentarse con
extrañarse de
desconfiar de
sorprenderse de

感情の動詞を伴う時も接続法を使います。

感情の例文

Me alegro de que estés bien.
(君が元気で私は嬉しい。)

Me alegré de que me llamaras.
(君が電話をしてくれて嬉しかった。)

Siento que no puedas viajar conmigo.
(君が私と一緒に旅行ができなくて残念です。)

Mi madre estaba contenta de que hubiera pasado el examen.
(私が試験を通過したので母は満足していた。)

評価を表す文でも接続法を使います。

「評価」と言われてもピンとこないかもしれませんね。
例えば、「〜は珍しい」、「〜は当然」、「〜は良い」などです。
主観的な判断が入ることは評価として良いでしょう。

評価の例文

Es raro que tomes mucho alcohol.
(君がたくさんお酒を飲んでいるのは珍しい。)

Es natural que el maestro te regañe.
(君が先生に叱られるのは当然だ。)

接続法の形容詞節の用法

次に形容詞節内の接続法の用法を見ていきましょう!

関係詞について理解している前提で話を進めます。
不安な方はこちらを読んでみてください!

この部分は直説法と接続法の使い分けが大事になってきます。

使い分け

・先行詞が「特定」→直説法

Tengo un coche que corre mucho.
(私はスピードが出る車を持っています。)

先行詞が「不特定」or「否定」→接続法

Busco un coche que corra mucho.
(私はスピードが出る車を探しています。)

No tengo ningún coche que corra mucho.
(私はスピードの出る車を持っていません。)

このように特定できるかどうかが鍵になってきます!

もう少し例文を見ていきましょう!

形容詞節内の接続法の例文

Estamos buscando una casa que tenga una piscina.
(私たちはプールのついている家を探している。)

No hay nadie que hable español.
(スペイン語を話す人は誰もいない。)

Buscaré a alguien que quiera ir al cine conmigo.
(俺と映画館に行きたい人を探すつもりだ。)

¿Hay alguien que haya estado en México?
(メキシコにいったことがある人はいますか?)

接続法の副詞節の用法

目的

まずは目的の副詞節を作るフレーズを覚えましょう。

para que
a fin de que
con el fin de que
con el objeto de que

これらを使った副詞節内では接続法を用います。

目的の例文

Te hablo lento para que me entiendas bien.
(ちゃんと私の言っていることを理解できるようゆっくり話すね。)

No te lo conté a fin de que no te preocuparas.
(君が心配しないようにそのことを話さなかったんだ。)

条件

con que
siempre que
a no ser que
con tal de que
en caso de que
a condición de que

次に条件の副詞節を使った例文を見てきましょう。

条件の例文

En caso de que llueva, no vamos a la fiesta.
(雨の場合はパーティに行かないでおこう。)

Te dejo el libro con tal de que me lo devuelvas mañana.
(明日返してくれるということなら君に本を貸してあげる。)

Si も条件じゃないの?と思う方もいるかもしれません。
Siのあとは直説法が続きますよね。

違いとしては、Siよりも今回紹介した用法の方がより改まった言い方になります。

非現実条件文

Siを使った表現を扱います。

Si+直説法は、現実的に起こりうる未来の事柄を仮定する条件文ですよね。
それとは異なり、非現実的な条件文をSiを使って表すことができます

主節は直説法過去未来形を使うので注意です!

非現実条件文の例文

Si+直説法現在→現実的に起こりうる未来の事柄を仮定

Si comes mucho, no puedes moverte.
(たくさん食べたら動けなくなるよ。)

Si+接続法過去 , 直説法過去未来→起こりそうもない非現実的な条件文

Si tuviera dinero, compraría esa casa.
(もしお金があるようなら、その家を買ったのに。)

Si+接続法過去完了 , 直説法過去未来完了→過去の事実に反する仮定

Si lo hubiera explicado mejor, todos lo habríamos entendido.
(もっと上手に説明していたら、皆それを理解しただろうに。)

時を表す表現で接続法を伴うものは「これから起きる出来事」を表す場合です。

cuando
mientras
en cuanto
hasta que

Cuandoを用いた表現をみましょう。

時の例文

「もう起きたこと、習慣として起こること」→直説法

Me llamaste cuando llegaste a tu casa.
(君が家に着いたときに私に電話した。)

「これから起きる出来事」→接続法

Llámame cuando llegues a tu casa.
(君が家に着いたら電話してね。)

このように「これから起きる出来事」は接続法を使います。

antes de queはすでに起こった出来事でも接続法を用います!!

譲歩

譲歩の直説法と接続法の使い分けは非常に難しいですが、例文をみて理解していきましょう!

譲歩の例文

事実を認めている時「〜だけれども」→直説法

Aunque llueve, saldremos.
(雨は降っているけれど、外出しましょう。)

事実かどうかわからない場合or分かっていてもそれに触れないで述べる場合「たとえ〜でも」→接続法

Aunque llueva mañana, saldremos.
(たとえ明日雨が降ったとしても、外出しましょう。)

接続法の独立文中の用法

これまでは従属節ばかりでしたが、単一文で接続法を使う場合を紹介します。

願望

Que +接続法現在

「〜であるように」、「〜して欲しい」と言う時の表現です。

Que +接続法現在の例文

Que tenga un buen día.
(良い1日を。)

Que te mejores.
(お大事に。)

Que no hable nadie, por favor.
(誰も離さないようにお願いします。)

Ojalá+接続法

「〜であればいいのに」という、実現可能性の低い時に使われます。

こちらは接続法の時制が変わると意味も変わるので注意が必要です。

接続法現在の例文

まだ起こっていない事柄の願望→接続法現在

Ojalá no llueva mañana.
(明日は雨にならないといいんだけど。)

すでに起こっているが結果を知らない事柄の願望→接続法現在完了

Ojalá haya recibido mi mensaje.
(私のメッセージを受け取ってくれたらいいんだけど。)

実現不可能or可能性がかなり低い事柄の願望→接続法過去

Ojalá pudieras vivir conmigo.
(君が私と一緒に住めたらいいのに。)

過去に起こった事実に反する事柄の願望→接続法過去完了

Ojalá hubiera venido a la fiesta.
(パーティに来ればよかったのに。)

疑念

「多分」という意味を持つ副詞を用いた文で、疑いの程度で直説法と接続法の使い分けをします。

疑いが強いと接続法になります!!!

quizá
acaso
tal vez
probablemente

これらを用いた例文をみていきましょう。

疑念の例文

Tal vez él no me hace (haga) caso.
(多分彼は私に耳を傾けない。)

Quizá ella no sabe (sepa) mi nombre.
(多分彼女は私の名前を知らない)

a lo mejorは例外的に直説法のみをとります!!

まとめ

いかがだったでしょうか。

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凄まじい分量になりましたが、これをマスターすればいよいよ中上級者の仲間入りです!!!

何パートかに分けるものを一記事で紹介したので、読むのは大変だったかと思いますが、疑問点が解決された方や、そもそも接続法を知らなかったが理解できたという方がいれば幸いです。

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ぜひまた分からなくなったり、復習したいと思ったらこのページに戻ってきてください!

また、メヒナビでは初級者向け・中上級者向けのスペイン語の記事も扱っていますので、ぜひそちらもご覧ください!




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